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「八生のカヤ」に至る道からの眺め |
名称 八生のカヤ (やおいのかや) 名称の典拠 現地の案内板(注1) 樹種 カヤ 樹高 15m(注2) 目通り幹囲 5.9m(注3) 推定樹齢 500年以上(注2) 所在地の地名 長野県中野市桜沢大進 〃 3次メッシュコード 5538−02−47 〃 緯度・経度 北緯36度42分09.4秒 東経138度20分45.8秒 中野市指定天然記念物(1972年10月30日指定) 撮影年月日 2005年8月17日 注1)2002年10月に中野市教育委員会が設置 注2)八十二文化財団のホームページ「長野県の文化財」による 注3)現地の案内板による。平成2年(1990)に測定した際は537cmだったが、平成14年(2002)7月に測定したら588cmになっていたとある 県道368号(中野小布施線)の南斜面、杉林中に立っている。すぐ近くまで姿が見えないうえに、道は分かりにくく、標識もあまり整備されていないので、桜沢集落で在り処をお尋ねになることをおすすめする。 斜面に作られたリンゴ畑の細い道をジグザグに登る。道からは長野盆地北部がよく見える。 いくつめかのカーブのところで道が2つに分かれている。一方はそのまま斜面上方に向かい、もう一方は等高線に沿って八生のカヤへと続いている。といっても、カヤを訪ねてくる人は少なく、私が訪れたときも、水平道の方は膝上まで草が伸びていた。 無理をすれば進入できるのかも知れないが、路面状況がわからないので、そこからは歩くことにした。念のためゴム長に履き替え、蜘蛛の巣を払うための棒きれを手にして歩き始めた。 10分まではかからなかったと思う。草深いことを除けば、道は歩きやすい。 行き止まりに案内板があり、見上げると、スギ林にポッカリあいた空間上部からカヤが見ろしていた。 かなりの急斜面である。カヤまでは、切り丸太を横にして階段が作られているが、安易な気持ちで登るのは止めた方がいい。まして、階段以外は、滑落の恐れがある。 案内板によれば、明治11年(1878)、明治天皇北陸巡幸の際、この木が日本画家児玉果亭によって描かれ、天覧に供せられた。そのとき「八生のカヤ」の名がつけられたという。 カヤは、立ち上がってすぐ8本に分かれている。しかし、うち最も細い1本が枯れている。「七生のカヤ」になってしまった。 斜面上側は、落ちてくる土を堰き止め、小さな平地を作っている。そこでバウンドした土塊は、八叉に分かれた所に溜まり、そこにカヤの稚樹がたくさん育っている。このなかから次世代を担う者が出てくるのだろうか。 長さ4cmほどの大きな実をつける、ヒダリマキガヤという種類である。 ※2015年3月22日午前10時、根元から倒壊しているのを所有者らが発見。その後、文化財(天然記念物)指定も解除された。(PDFファイルで公開されている長野県文化財・生涯学習課の公文書による)(2023/10/19追記) |
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