ページタイトル:山田神社のスダジイ ロゴ:人里の巨木たち

画像:山田神社のスダジイ(幹と並ぶ)

画像:山田神社のスダジイ
名称 山田神社のスダジイ
    (やまだじんじゃのすだじい)
名称の典拠 なし
樹種 スダジイ
樹高 10m(注1)
目通り幹囲 6.1m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 千葉県いすみ市山田2区(注2)
 〃 3次メッシュコード 5240−72−07
 〃 緯度・経度 北緯35度15分38秒
           東経140度20分17秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2014年5月17日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(U)」による
注2)2005年12月5日、夷隅(いすみ)郡内3町が合併していすみ市誕生。旧行政区は夷隅郡大原町





 市立東小学校の東300mほどの小さな高台に、山田神社が鎮座する。
 境内の「山田神社縁起」によれば、万寿元年(1024)9月19日、字舟川原山に奥津彦命(おくつひこのみこと)を祀って舟川原山大神と称したのが始まりという。(この小さな高台の名が舟川原山なのだろうか)
 オクツヒコは竈(かまど)の神である。竈を守るということは竈で煮炊きする食物の供給を守ることにつながり、同じ釜のものを食べる家族を守ることにつながる。身近な神様なのだ。
 治承4年(1180)、源頼朝の召集を受けた平広常(たいらのひろつね=上総広常)が鎌倉に向かう途中、その乗馬が当地の尾株橋に躓いて転び、ひと声高く嘶(いなな)いて絶命した。3年後、広常は謀反の疑いをかけられ、鎌倉において梶原景時に殺されたわけだが、この馬はそれを予感し、己れの死を持って不吉の前兆を主人に知らせようとした忠馬だ、ということになったようだ。以来、その馬もここに祀り、馬宮大神と称するようになったという。(明治維新後、山田神社と改称) なかなか面白い縁起碑だ。
 さてスダジイだが、社殿の後方、向かって左側。一段高い位置に立っている。
 注連縄を付けているので、神木とされているのだろうが、手入れをしてやるかどうかは別の問題のようだ。折れた枝もそのまま。上部にはさまざまな着生物も見られる。樹林の一員としての扱いである。
 これはまたこれでいいのではなかろうか。 
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