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名称 若栗のアオナシ (わかぐりのあおなし) 名称の典拠 天然記念物指定名称 樹種 ミチノクナシ 樹高 16.5m(注1) 目通り幹囲 4.2m(注1) 推定樹齢 500年(注1) 所在地の地名 長野県大町市美麻上ノ平(注2) 〃 3次メッシュコード 5437−67−52 〃 緯度・経度 北緯36度32分59.2秒 東経137度54分07.3秒 大町市指定天然記念物(2006年3月27日指定) 撮影年月日 2016年9月30日 注2)2006年1月1日、大町市に合併。旧行政区は北安曇郡美麻村 私たちが前から食べていた「廿世紀」とか「長十郎」とかのナシは和梨(わなし)と呼ばれるようだ。以前は、ただ梨と称したものだが、近年になって出回ってきた「ラ・フランス」だの「ルレクチェ」だのといった洋梨(西洋梨)と区別するため、あえて和梨と呼ぶようになったのだろう。 和梨の祖先はヤマナシまたはミチノクナシ(イワテヤマナシ)とされている。(アオナシはミチノクナシの変種なので、広義にはミチノクナシの仲間) 平凡社「日本の野生植物 木本T」によると、果実に萼裂片が残存するか否かがミチノクナシとヤマナシを分類する決め手らしい。調べてみると、尻(左下図では隠れて見えない側)に何かがくっついてはいるのだが、これが萼裂片なのかどうか、私にはわからない。 もう一つ、ミチノクナシの果実は径2〜5cm。ヤマナシは2〜3cmとあった。特に大きかった左下図の実は、間違いなく5cmはある。少なくともヤマナシではなさそうだ。 アオナシにも「生(な)り年」があるのかどうか。とてもたくさんの実をつけていた。当然、落果も多数。酸えたような臭いが周囲に充満していた。 落果を目当てにやってくるハチも多数。ただ、食べるのに夢中で、攻撃してくる気配はなかったが。 そのなかに左下図の実を見つけた。落ちたばかりのようで、どこにも傷みが無い。 ハチが貪っている実をいくつか靴先でそっと押しのけ、横取り成功。このあと、持参のお茶で洗って食べてみた。 少しジャリジャリした感触で、酸味と渋味が強いが、甘みもある。間違いなく和梨の味だ。せっかくだから、完食。渋味がやや尾をひいたが、それもやがてなくなった。 貴重な経験であった。 この「若栗のアオナシ」は、旧美麻村中心部を南北に縦貫する県道497号(美麻八坂線)から、県道393号(小島信濃木崎停車場線)を信州新町方面に進むと、峠の広場に立っている。 |
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