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名称 月読神社のシイ (つきよみじんじゃのしい) 名称の典拠 なし 樹種 スダジイ 樹高 30m(注1) 目通り幹囲 8m(注1) 推定樹齢 600〜700年(注1) 所在地の地名 茨城県つくば市樋の沢(注2) 〃 3次メッシュコード 5440−01−11 〃 緯度・経度 北緯36度01分10.6秒 東経140度08分14.5秒 天然記念物指定 なし 撮影年月日 2010年5月22日 注1)つくば市公式WEBサイトのコンテンツ「史跡・文化財」による 注2)2002年11月1日、つくば市に編入。旧行政区は稲敷郡茎崎町 首都圏中央連絡自動車道つくば牛久インターの南方、樋の沢集落内に月読神社がある。 天慶年間(938〜47)に平将門の護持仏であった勢至菩薩を本尊として「三夜様」の御堂が建立されたのが始まりと伝えられているようだ。 いきなり話は変わるが、規則的に満ち欠けを繰り返す月に、昔の人は神様の所業を見ていた。なかでも、新月、半月、満月などには、特別な意味が込められていると思ったことであろう。 太陰暦では15日が満月に当たる。十五夜と呼ばれる所以である。そこから15日の半分を経た23日には、月は半月(下弦の月)となる。仏教が日本に入って、この月が、勢至菩薩の化身とされたのである。 地球から見た、太陽と月の位置関係について考察すればお分かりと思うが、半月が東に上るのは、真夜中である。人々は月を待つ間、どこかに集まって、飲食したり談話したりして楽しんだ。これが二十三夜様とか二十三夜講と呼ばれる行事である。本来は月を崇め、勢至菩薩を信仰する半宗教的な行事ではあるが、そこに楽しみを見いだすのも悪いことではない。 二十三夜様は、ときに三夜様と省略形で呼ばれる。当地でもそうだったようで、ここはずっと、「三夜様」と呼ばれてきたようだ。 それが、明治の廃仏毀釈で、本尊の勢至菩薩は、祭神月読命(つきよみのみこと)となり、三夜様は月読神社となった。当地の人々は名を捨てて実をとったのである。 神社の説明が長くなった。 本殿の右後方(向かって左奥)に、なかなか立派なスダジイが立っている。もちろん明治の出来事などはみな見てきた古木である。 にもかかわらず、なかなか元気で、大枝を多く残し、大きな樹冠を戴いている。それが花をつけているものだから、近づいただけで花のにおいが漂ってきた。 木の周りを回って、ハート形の穴を見つけた(下図矢印のところ)。 別にどうということはないのだが、いかめしい顔つきの老紳士が、茶目っ気を出してウィンクしてくれたような気がして、こちらもつい微笑んでしまった。 |
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