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名称 月夜見のサクラ (つきよみのさくら)
名称の典拠 「日本の巨樹・巨木林」(注1)
樹種 ケヤキ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 9.3m(注2)
推定樹齢 伝承600年(注2)
所在地の地名 福島県白河市表郷三森字月桜(注3)
〃 3次メッシュコード 5540−42−66
〃 緯度・経度 北緯37度03分19.5秒
東経140度20分03.1秒
白河市指定天然記念物(1980年3月14日指定)
撮影年月日 2010年5月8日
注1)1991年に旧環境庁が刊行
注2)その「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)2005年11月7日、白河市に合併。旧行政区は西白河郡表郷村
旧表郷村役場から、国道289号沿いに3kmほど東の集落が表郷三森(おもてごうみもり)である。
東西に延びた集落の西端近くに、この大ケヤキが立っている。
ケヤキなのに何故「月夜見のサクラ」と呼ばれているかというと、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の際、近くの山から月光に映える木を眺めたとき、まるで満開の桜を見るようだったからだとか。(福島県総合緑化センター「緑の文化財」に、そのような伝承が紹介されている)
サクラの花と間違えるのなら、季節は春、ケヤキの若葉が萌え出たばかりの頃だろう。訪ねたのはそれより1〜2週間遅かったが、左中図の樹形から、そんな伝承が生まれるのもわからぬわけではない。この土地の人も、この樹名伝承が気に入ったのか、字の名も月桜である。
また、藤原鎌足が「陸奥(みちのく)やふりさけ見れば都々古山(つつこやま)月夜見桜澄める有明」なる歌を作ったという話もある。ちなみに都々古山とは、集落の西に聳える建鉾山(423m)のこと。日本武尊の話に出てくる「近くの山」も、この山のことだろう。
日本武尊の時代の生き残りと考えるのは、いくらなんでも無理がある。ということで、現在の木は2代目とされているようだ。 |
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