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名称 東漸寺のイチョウ (とうぜんじのいちょう)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 19m(注1)
目通り幹囲 6.2m(注1)
推定樹齢 伝承600年(注1)
所在地の地名 茨城県取手市本郷3丁目
〃 3次メッシュコード 5340−60−95
〃 緯度・経度 北緯35度54分47.1秒
東経140度03分50.1秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2010年2月11日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
市立寺原小学校の北400mほどのところに天台宗興隆山東漸寺がある。
平凡社「茨城県の地名」によれば、創建は戦国時代の天正2年(1574)。その後、正徳年間(1711〜16)の初期に火災で伽藍を失った。享保2年(1717)には本堂が再建されたが、最近、新しく建て直された。
続いて、現在は仁王門の再建中。鉄板葺きの屋根も当初の(?)茅葺きに復元されるようだ。戦後、うちひしがれた日本が、高度成長時代を経て物質的に豊かになり、そしてようやく精神的にも豊かになってきたということなのだろうと思われる。
仁王門の動線上には、本堂でなく、観音堂がある。
観音堂に安置される2尺4寸(約70センチ)の馬頭観世音像は行基作と伝えられ、馬の安全を祈願すると、霊験があらたかだと評判が立ち、馬を引いてお参りに来る者が絶えなかったという。
一方で、乗馬したまま観音堂の前を通ると、落馬して怪我をするという話も生まれた。
このイチョウは、ちょうど観音堂と仁王門の間に立っている。
門の間から観音様に乗馬姿を見られては落馬の恐れがあると、観音堂から境外の様子が見えぬよう、目隠しをするためにイチョウが植えられたとされている。「目隠し銀杏(いちょう)」と呼ばれる所以である。
イチョウは、主幹を既に失っているが、それを取り巻く周辺部の樹勢は悪くなさそうだ。
もう少し大きくならないと、完全に視界を遮ることは出来ないが、由来伝承も含め、なかなか風情のある大イチョウである。 |
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