ページタイトル:栃の木峠のトチノ木 当サイトのシンボル

画像:栃の木峠のトチノ木(橋の近くから)




画像:栃の木峠のトチノ木(見下ろす位置から)
名称 栃の木峠のトチノ木 (とちのきとうげのとちのき)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 トチノキ
樹高 24m(注1)
目通り幹囲 5.8m(注1)
推定樹齢 500年(注2)
所在地の地名 福井県南条郡南越前町板取(注3)
 〃 3次メッシュコード 5336−41−32
 〃 緯度・経度 北緯35度41分56.4秒
           東経136度09分32.5秒
福井県指定天然記念物(1974年4月16日指定)
撮影年月日 2009年9月21日

注1)福井県環境情報総合処理システム「みどりネット」中、「福井県の指定文化財目録」による
注2)今庄町教育委員会が設置した案内板(設置年月不詳)による
注3)2005年1月1日、2町1村が合併して南越前町誕生。旧行政区は南条郡今庄町





 福井県と滋賀県を結ぶ現在の国道365号は、かつての北国街道をほぼなぞってルートとしている。その県境の峠が栃ノ木峠である。
 敦賀と武生の間には険しい山が横たわっていること、このルートが琵琶湖北部と北陸を結ぶ最短路であることなどから、かなり古い時代から、ここに道はあったと思われる。
 案内板によれば、天正6年(1578)、北ノ庄(現福井市)城主となった柴田勝家は、織田信長のいる安土と北ノ庄を結ぶこの道を拡幅することにした。山や谷を通るにもかかわらず、改修された道は、道幅は3間(約5.5m)もあったという。今から400年以上も前に、ここにそんな大道があったとは、驚くべきことだ。
 栃ノ木峠の名は、峠付近にトチノキが群生していたことによるらしい。
 峠の滋賀県側は余呉高原スキー場となっている。スキー場ができる前には、トチノキがたくさんあったのだろうか。今は、標記の個体のほか、目立つトチノキはない。
 大トチノキは、峠のすぐ北側の谷を覗き込むように立っている。
 トチノキまでは踏み分け道があるが、そこから下は、かなりの急斜面。私には下りる自信がない。
 だが、まったく下りられないわけではないようだ。下図で中央少し右下の白い点は人物である。鎌で何かを刈り取っておられた。
 ところで、国道を滋賀県側から走ってきたら、谷に架かる橋のところに県境の表示があった。この谷を県境と思い込んでしまうと、トチノキは滋賀県側と誤解しそうだ。
 しかし県境は、尾根筋。トチノキは間違いなく福井県側に立っている。

※枯死したため、2020年6月9日に文化財(天然記念物)指定が解除された。2015年12月に根腐れが確認され、2019年にはもう新芽を出すことがなかったという。(2020/11/05追記) 
 
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