ページタイトル:天社宮の大クスノキ 当サイトのシンボル

画像:天社宮の大クスノキ(幹と並ぶ)


画像:天社宮の大クスノキ(全景)
名称 天社宮の大クスノキ
    (てんじゃぐうのおおくすのき)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 クスノキ
樹高 18m(注1)
目通り幹囲 11.2m(注1)
推定樹齢 1300年以上(注2)
所在地の地名 熊本県熊本市西区上高橋(注3)
 〃 3次メッシュコード 4930−15−43
 〃 緯度・経度 北緯32度47分12.1秒
           東経130度39分40.5秒
熊本市指定天然記念物(1968年8月13日指定)
撮影年月日 2011年8月6日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注2)1994年8月26日に「ふるさと熊本の樹木」登録されたことを受けて、熊本県と熊本市が連名で設置した案内板(設置年月不詳)による
注3)2012年4月1日、政令指定都市への移行に伴い、住所表示が一部変更された





 熊本の市街地を流れてきた井芹川と坪井川は、独鈷山(118m)の西で合流する。
 合流点の近く、井芹川を挟んで、東西ふたつの高橋神社が鎮座する。井芹川東岸にあたるこちらは高橋東神社。
 西神社にもクスノキ巨木が立つが、大きさは、こちらの方が断然勝る。その代わり(?)神社としては、こちらの方がずいぶん小さい。現在は高橋西神社の飛地境内社とされているようだ。
 東神社の祭神は、道君首名(みちのきみおびとな)。奈良時代に実在した人物で、和銅6年(713)、筑後守に任ぜられた。のち肥後守を兼任。当地では溜池を築いて灌漑事業を行う一方、人々に生業を勧め、農耕や果樹栽培、畜産等の技術を基礎から教えて奨励した。それには条例を定め、任地を巡回して、教えに従わない者は罰することまでしたため、はじめ人々は快く思わなかったようだが、生活が豊かになるにつれ、信頼を得るようになった。そして、没後は彼を慕う人々によって、神として祀られた。(Wikipediaなどを参考)
 それが、天社宮(地元の人は「天社さん」と呼ぶらしい)という神社名とどう関係するのか知らないが、そのような来歴により、五穀豊穣、商売繁盛の神様とされてきた。(明治6年(1873)に高橋東神社と改称)
 伝承樹齢からみると、大クスノキは天社宮創建時に植えられたと考えられたようだ。
 多くの大枝を失い、幹の太さに比べ、樹冠は小さい。しかし、残された枝は青々と葉をつけ、樹勢は悪くないように見える。
 熊本市公式WEBサイトにあった説明によれば、このクスノキそのものが御神体であった可能性があるという。
 人々から慕われた国司の記憶とともに、いつまでも元気でいてもらいたいものだ。
 
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