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夢乃橋から市街方面を見る |
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名称 館山八幡神社のイチョウ
(たてやまはちまんじんじゃのいちょう)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 24m(注1)
目通り幹囲 7.3m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 岩手県奥州市江刺岩谷堂(注2)
〃 3次メッシュコード 5841−61−34
〃 緯度・経度 北緯39度11分52秒
東経141度10分58秒(注3)
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2008年8月7日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注2)2006年2月20日、2市2町1村が合併して奥州市誕生。旧行政区は江刺市
注3)位置の精度にあまり自信なし
平成の大合併前の旧江刺市街地の北東、人手川左岸(東岸)に「えさし藤原の郷」がある。
案内板によると、昭和58年(1983)の発掘調査で、この場所から平安時代の住居跡が発見された。ほかに大規模な土塁と城砦の遺構が現存しており、古来より御館山と呼ばれていたことから、藤原経清とその子清衡が住んでいた城舘跡でないかとも考えられているようだ。
現在は広い敷地にたくさんの平安様式の建物が建ち並ぶ、一大歴史公園となっている(入園は有料)。園内はまるで平安時代にタイムスリップしたかのようで、ここでしばしば映画のロケなども行われるらしい。
しかし、私の目的は大イチョウ。大イチョウは園内にはない。
「えさし藤原の郷」をかすめるようにして高台に登る自動車道がある。道を登りきったところは、向山団地という住宅地。団地の中ほどで右折し、深い渓谷をひと跨ぎする「夢乃橋」を通って対岸に渡る。この一帯は「館山史跡公園」と名付けられている。そこで車を降り、「二清院」という名の八角堂を目指すと、大イチョウは、二清院の一つ手前、八幡神社境内に立っている。車道から、イチョウは見えない。
イチョウは融合しやすい木だ。このイチョウも数本の融合木のように見える。しかし、ひこばえが育って融合したのなら、もともと同じ遺伝子を持った1本の木だとも言える。
そのうちの何本かは地上3mほどで幹が途切れており、少しスカスカした感じを受けるが、根の力強さは、それを補って余りある。
二清院の「清」は経清の「清」と、清衡の「清」。奥州藤原氏の礎を築いた二人の「偉業を顕彰するため」、市が建立した建物が二清院である。
しかし、「えさし藤原の郷」の観光客のうち、ここまで足を伸ばす人はあまりいないように思われる。
イチョウを知る人も、あまり多くないことだろう。 |
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