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名称 滴水のイチョウ (たるみずのいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 35m(注2)
目通り幹囲 12.5m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 熊本県熊本市北区植木町滴水字東屋敷(注3)
〃 3次メッシュコード 4930−25−64
〃 緯度・経度 北緯32度53分36.5秒
東経130度40分38.7秒
熊本県指定天然記念物(1978年6月9日指定)
撮影年月日 2009年7月30日
注1)1992年3月、熊本県教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注3)2010年3月23日、熊本市に合併。旧行政区は鹿本郡植木町。さらに2012年4月1日、政令指定都市への移行に伴い、住所表示が一部変更された
滴水(たるみず)集落の中央付近に、この大イチョウがある。道を挟んで反対側は公民館。少しの間、そこに車を置かせてもらった。
滴水集落は、小さな谷の右岸側。高台と、そこに至る緩やかな斜面上に、家々が散開する。イチョウのあたりは高台に属するので、集落外からも、姿がはっきり確認できる。(下図は集落の南側から撮影)
案内板によると、ここには龍雲庵という名のお寺があったらしい。樹下に天文2年(1533)の板碑が現存しているので、少なくとも室町時代に存在していたことは間違いないようだ。現在も、イチョウのすぐそばに小さな阿弥陀堂があり、かつての寺の記憶を伝えている。
イチョウは、平家落人の墓標として植えられたという。とすれば、鎌倉時代初期から生きているということになる。
その時代までにイチョウが既に渡来していたかどうかは別にしても、多数の幹の集合体である姿を見ると、実際の樹齢はずっと若いのではなかろうか。要は、旺盛な生命力に怨念のようなものを感じ取った故の伝承であろう。
樹勢がすばらしく、まだまだ成長しそうな大イチョウである。 |
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