ページタイトル:熊野権現のスダジイ ロゴ:人里の巨木たち

画像:熊野権現のスダジイ(幹と並ぶ) 名称 熊野権現のスダジイ
    (くまのごんげんのすだじい)
名称の典拠 なし
樹種 スダジイ
樹高 20m(注1)
目通り幹囲 11.9m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 佐賀県多久市北多久町多久原(たくばる)(岸川)
 〃 3次メッシュコード 4930−70−79
 〃 緯度・経度 北緯33度18分54秒
           東経130度07分10秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2015年3月21日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 今出川の上流に岸川という集落がある。岸川ダムの1kmほど下流、県道338号(岸川莇原線)沿いの集落だ。
 集落の北東、高台の熊野権現境内に、標記のシイの木が立っている。
 長い石段を登って社殿前に出ると、左手にさらにもう一つ石段があり、スダジイはその上。
 環境庁「日本の巨樹・巨木林」では、5本の株立ちとある。これらは一つの根から分かれたというのでなく、どうやら合体木のようである。
 本州に生きる特大のシイ巨木たちに比べると、少々見劣りすることは否めないが、しかし、複数株が共同して枝を広げる姿を下から見上げるときは、なかなか堂々と立派なスダジイであるように思われる。
 スダジイの根元に小さな石塔があるだけなのに、何故わざわざ石段まで作ったのか。疑問に思ったので、たまたま出会った地元の方に尋ねてみた。
 その方の話では、大正(1912〜26)の頃だったと思うが、岸川に大火があった。その後、二度とこのような惨事が起こらぬよう願って、ここに火の神様を祀ったのだそうである。
 火の神を祀る場所を選ぶにあたっては、このスダジイの存在が大きく関与したのではないかと思われる。
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