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画像:高爪神社のタブノキ

画像:高爪神社のタブノキ(幹と並ぶ)
名称 高爪神社のタブノキ
   (たかつめじんじゃのたぶのき)
名称の典拠 天然記念物指定名称(注1)
樹種 タブノキ
樹高 10m(注2)
目通り幹囲 8.1m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 石川県羽咋郡志賀町大福寺(注3)
 〃 3次メッシュコード 5536−65−27
 
〃 緯度・経度 北緯37度11分19秒
           東経136度42分50秒
富来町指定天然記念物(1962年9月12日)(注3)
撮影年月日 2003年9月14日

注1)富来町教育委員会に名称を問い合わせたところ、丁寧なご回答をいただいた
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注3)旧行政区は羽咋郡富来町だったが、2005年9月1日、富来町は志賀町に合併





 平凡社「石川県の地名」によれば、中世、高爪神社は六社明神または六所明神と呼ばれ、高爪大明神はじめ6柱を祭神としていた。明治6年(1873)に社名を高爪神社に改め、今は日本武尊を祭神としている。もとの別当は真言宗大福寺で、明治2年(1869)の神仏分離で廃寺となったが、近くを流れる川や大字名に名を留めている。
 御神木の大タブは山麓の神社境内に立つ。
 もうすっかり樹勢は衰え、今では巨木の記憶のみを残す塊に過ぎない。全身、苔に覆われ、幹に沿って這い上がるツバキや着生したものたちに、その生命の時空座標を譲ってしまったように思えた。
 しかし、目を凝らすと、直径15cmほどの枝が生きている。まだ生命の火は消えていない。
 新しい根を持った若木ではなさそうなので、大タブの生命の残照であろう。いずれ、先に朽ちて、他の養分となる運命に違いない。
 生命のしぶとさを見せつけられたような気もしたが、むしろ私には、緩やかな世代交代のなかで、先輩が後輩に示す優しさのように感じられた。
 
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