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高倉神社の鳥居とケヤキ
スギ(目通り4.7m、4.5m)
根張りが力強い(特に、手前の個体)
高倉神社本殿は国重文 |
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名称 高倉神社のケヤキ (たかくらじんじゃのけやき)
名称の典拠 なし
樹種 ケヤキ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 5.0m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 三重県伊賀市西高倉(注2)
〃 3次メッシュコード 5236−10−57
〃 緯度・経度 北緯34度47分41.0秒
東経136度05分28.6秒(注3)
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年7月19日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による。なお、同書にはスギ巨木3本が登録されていてケヤキはないが、掲載のさまざまな値に照らしてみて、スギとされているうちの最大木は、このケヤキの誤認と思われる
注2)2004年11月1日、1市3町2村が合併して伊賀市誕生。旧行政区は上野市
注3)これはケヤキの位置。神社からは少しだけ離れている
「伊賀コリドールロード」と名付けられた広域農道の横に立つケヤキ。
隣の鳥居は、250mほど北に鎮座する高倉神社の第一鳥居。広域農道が参道を遮断したため、鳥居とケヤキだけが、ぽつねんと立つことになってしまった。
ケヤキは、大枝の切断痕が多く目につく。また、幹にたくさんの蔓が絡まり、ケヤキそのものの輪郭を朧ろにしている。樹勢は悪くなさそうだが、大切に手入れされている、といった感じではない。
ただし、案内板によれば、1月7日に行われる「山ノ口神事」では、いわばこのケヤキが主役。注連縄を掛け、「東の国の銭金、この国に引き寄せよ/西の国の糸綿、この国に引き寄せよ」と唱えて、この地の繁栄を祈るのだそうである。
農道下を潜って、高倉神社を訪ねてみた。
神社は、滋賀・三重県境を成す山々の東麓。木津川の支流、宮谷川の谷が急に狭まるところ。
誰もいない境内を社殿に向かう。国重文の本殿を見学するためだ。
拝殿の横から本殿を覗き見たのが下写真。中央少し右よりの、流造(ながれづくり)檜皮葺(ひわだぶき)の建物が本殿である。左の、屋根に千木(ちぎ)が乗る建物は春日社で、これも国重文。本殿を挟んで反対側には八幡社もある(下写真で、柱の隙間から見えている)。これも国重文。
いずれも桃山時代の建築で、彩色が美しい。もちろん、その後に塗り直されたのだろうけれども。
こんなに立派な社殿があり、また、境内には国指定天然記念物のシブナシガヤ(幹囲は3mほど。巨木としては、それほどでない)も立つのだが、人里離れた地を訪れる観光客は少ないようだ。訪れたのは土曜だったにもかかわらず、30分ほどの訪問の間、誰にも会うことはなかった。 |
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