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名称 田口のイチョウ (たぐちのいちょう)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 7.9m(注1) 実際はもっとずっと細い
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 熊本県球磨郡五木村甲
〃 3次メッシュコード 4830−46−76
〃 緯度・経度 北緯32度23分58.8秒
東経130度49分28.5秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2011年8月8日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
旧環境庁データで見ると、このイチョウは、株立ち2本となっている。今は1本のみ。期待していたほどの太さでなかったのは、それが原因と思われる。
ところで、このイチョウは、川辺川ダム建設によって水没する運命にあった。
そんななか、大切なイチョウを守ろうという気運が高まり、イチョウを高台に移植する計画が実行されつつあった。平成17年(2005)に枝の剪定、根回しなど、移植に耐えるようイチョウに大手術を施し、移植先を選ぶばかりの状態だった。
しかし、結局、川辺川ダムは作られないことになったようだ。イチョウは引っ越しせずに済んだ。
イチョウはここに留まったが、かつて脇にあったという観音堂はもうない。一足先に移築されたのだろうか。
ここを通る国道445号も高台に移設された。道の駅も出来た。
静かに立つほか、何もすることのできないイチョウにとって、ここ最近、実に様々なことが身の回りに起きた。口がきけたなら、どんな言葉を発しただろうか。
道の駅の近くから見下ろすと、家々がなくなり、すっかり変わってしまった集落跡に、イチョウだけがぽつんと、寂しそうに立っていた。
※その後、新しい県道ができた。現在はイチョウの真上を、川辺川を跨ぐ県道25号が通っている。(2017.01.29追記) |
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