ページタイトル:田処境のムクノキ 当サイトのシンボル

画像:田処境のムクノキ(幹と並ぶ)


画像:田処境のムクノキ(遠景)
名称 田処境のムクノキ (たどころさかいのむくのき)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 ムクノキ
樹高 22m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 愛媛県大洲市田処(境)
 〃 3次メッシュコード 5032−34−28
 〃 緯度・経度 北緯33度36分40秒
           東経132度36分00秒
大洲市指定天然記念物(1973年7月1日指定)
撮影年月日 2013年5月16日

注1)2002年4月に大洲市教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による





 合併前の旧大洲市の北東端が田処である。北は伊予市に接し、東は内子町と市境を接している。
 大字田処のなかで最も北東に位置する集落が境。東川の右岸斜面、道路に沿って家々が散在する。
 その最奥部近く、道から100mほど離れて、ムクノキが立つ。道路からもよく見える。(脇見運転注意)
 傍らの小堂は「耳堂」(みみどう)。聴覚の回復に霊験があるそうで、御利益のお礼には、石に穴を開けて奉納する慣わしだとか。
 訪ねたとき、倒れた支幹が横たわっていた。墓地に向かって倒れたようで、傾いた墓石の上に乗っかったままである。
 この様子からは最近の出来事のようで、また、裂口部の色合いからは、最近とは言えないようで。疑問に思って、道の近くで畑仕事をしておられたご婦人に尋ねてみた。
 支幹が倒れたのは、昨年の台風によるものらしい。そして、「いつも、天然記念物だから切るなと言っておきながら、いざこうなったら、やれ予算が無いの、道路から遠いのと、逃げ腰ばかりで、片付けてもくれない」と、やんわり不満の声。
 私のように能天気な巨木巡り旅行者にとって、巨木そのもの以外には心が行き届きにくいものだ。しかし、巨木がそこに立ち続けているのは、所有者はじめ、多くの隠れた尽力があってこそなのだと、改めて痛感させられた。

※残念ながら、その後、残った幹も倒壊。今はもう雄姿を見ることが出来ない。2016年5月30日には文化財指定も解除された。(2017.01.03追記)
 
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