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低く伸びた枝先に結ばれたお神籤が花のよう |
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名称 白旗山八幡宮のオハツキイチョウ
(しらはたやまはちまんぐうのおはつきいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 18m(注2)
目通り幹囲 6.1m(注2)
推定樹齢 700年(注3)
所在地の地名 茨城県水戸市八幡町
〃 3次メッシュコード 5440−43−67
〃 緯度・経度 北緯36度23分15.5秒
東経140度27分35.0秒
国指定天然記念物(1929年4月2日指定)
撮影年月日 2008年3月2日
注1)水戸市教育委員会が設置した金属製の立派なもの
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注3)上記案内板による
偕楽園の北1.5kmほどのところに白旗山八幡宮が鎮座している。この地は、いわゆる「山」上にあたるわけではないが、那珂川を見下ろす台地上にあるため、白旗山と呼ばれたのだろうか。
平凡社「茨城県の地名」によれば、文禄元年(1592)、佐竹義宣が太田(現常陸太田市)から分祀したのが始まり。当初は城の西にあたる八幡小路(現北見町)にあったが、のち上那珂西村を経て、宝永4年(1707)、現在地に遷座したという。
慶長3年(1598)建立の本殿は国重文。なかなか立派である(上図、右手に見える朱塗りの建物が本殿)。慶長3年といえば分祀後、間もない時期である。当然、最初に建立された場所はここではない。神さまの移転に際しては、建物も分解されて引っ越すことは珍しくなかったのである。
国天然記念物のイチョウは、社殿に向かって左手。
目通り6mは、イチョウ巨木としては「並」のサイズだが、このサイズの「お葉つき」イチョウは貴重だと考えられたのだろう。
普通のイチョウでは、銀杏(ぎんなん)は葉柄と異なる柄につく。「お葉つき」イチョウでは葉柄に葉と銀杏の両方をつける。そこが変わっているというのである。
でも、訪れたのは初春。この季節では、そんなことはわからない。
お神籤が結びつけられた枝先からは、天然記念物だということより、御神木であることの方が強く印象づけられた。 |
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