ページタイトル:神明宮の御神木 当サイトのシンボル

画像:神明宮の御神木(全景)

画像:神明宮の御神木
名称 神明宮の御神木 (しんめいぐうのごしんぼく)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 6.4m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 青森県八戸市廿六日町
 〃 3次メッシュコード 6041−63−09
 〃 緯度・経度 北緯40度30分23.0秒
           東経141度29分11.6秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年8月17日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による





 八戸市役所の南700m、市街中心部に神明宮がある。
 ここを鎮座地と定めたのは宝永6年(1709)のことらしい。その際、本来の祭神である天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)に加え、豊受大神・八幡大神・春日大神を勧請、合祀した。
 江戸時代を通じて藩の重要な祈願所とされ、伊勢の神宮に倣って20年毎の遷宮も行われていたようだ。(明治の廃藩置県と同時に、ここでは遷宮の慣例は廃された)
 建物が密集する町なかにあって、しばしば火災にもあったようだ。神明宮が設置した案内板によれば、御神木の大イチョウが社殿の類焼を防いだこともあったという。
 イチョウの葉は水分を多く含む。落葉した黄葉でさえ、落葉焚きができないほどだ。かつての建造物が、木と紙の本体に、檜皮や萱など燃えやすい屋根材で出来ていたことを考えれば、背が高く元気の良いイチョウが火災による輻射熱を遮り、火の粉を含んだ風も遮り、防火壁の役目を果たしたことは、科学的に見ても大いにありうることである。
 しかし、万全というわけではない。幕末に起きた火災では社殿を守りきれず、現在の社殿は慶応2年(1866)に建立されたもの。
 この火災でも、イチョウそのものは大丈夫だった。
 車も人も交通量の多い市街地にあって、大枝が切り詰められている。以前の姿より、少し小振りになったと思われる。
 それがかえって良かったのか、道路が舗装されて、根の一部は十分な活動ができなくなり、毎日排気ガスを浴びながらも、樹勢は旺盛である。まだ大きくなることだろう。
 ギンナンの実らない雄株である。
 
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