ページタイトル:真巌寺のクスノキ 当サイトのシンボル

画像:真巌寺のクスノキ_1


画像:真巌寺のクスノキ(幹と並ぶ)


画像:九鬼町内の道
 九鬼の集落内では、このような階段の路地が唯一の交通路
名称 真巌寺のクスノキ (しんがんじのくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 22m(注1)
目通り幹囲 8.0m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 三重県尾鷲市九鬼町
 〃 3次メッシュコード 5136−02−10
 〃 緯度・経度 北緯34度00分57.9秒
           東経136度15分13.8秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年6月12日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による





 尾鷲市中心部から、直線距離にして南東8km、複雑に出入りする海岸線の湾の一つに九鬼漁港がある。
 曹洞宗医王山真巌寺は、漁港を見下ろす高台にある。
 リアス式海岸の常として、ここでも海岸平野部は極端に狭い。家々は、それでも傾斜の緩い場所を求めて、狭い範囲に密集している。
 今は、自動車をはじめ車輪のついた道具が全盛だが、集落内で移動に使えるのは自分の足だけ。
 そういう訳だから、通路の幅は狭いし、いきなり階段になるのも普通。住んでいる方々には申しわけないが、そんな道が楽しくて、わざと少し遠回りして真巌寺に向かった。
 真巌寺は、家々よりさらに高く、まるで城壁のような石垣の上にあった。
 正平元年(1346)創建と伝え、本尊薬師如来(三重県指定文化財)には、嘉暦四年(1329)己巳卯月十二日の銘があるという。鎌倉時代から続く古刹である。
 石垣の一番端、墓地との境界部分に、このクスノキが立っている。
 環境省の調査要項に則って高地側で測ると、中図の人物の顔の高さで測ることになる。手前の石段から見上げた印象は、もっとはるかに大きい。
 特別に手をかけているわけでなく、自然のままに生きている感じ。下図でおわかりのように、何本もの蔓が絡みついている。
 かつて、下方に伸びた大枝が折れ、民家に大損害をもたらしたことがあったそうだ。たまたま寺で出会った、檀家の方から伺った話。
 それでもこうして伐られずにいるのは、町のシンボルのようなこの大クスを、大切に思う人も多いのだろうと想像した。

画像:真巌寺のクスノキ_2
 
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