ページタイトル:級長戸辺神社のスギ 当サイトのシンボルマーク

画像:級長戸辺神社のスギ(幹と並ぶ) 名称 級長戸辺神社のスギ
    (しなとべじんじゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 35m(注1)
目通り幹囲 5.4m(注2)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 富山県南砺市是安(注3)
 〃 3次メッシュコード 5436−67−32
 〃 緯度・経度 北緯36度31分53.0秒
           東経136度54分00.7秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2021年12月11日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注2)地表面から1.3mの高さで幹囲を実測
注3)2004年11月1日、8町村が合併して南砺市誕生。旧行政区は東礪波郡城端町





 東海北陸自動車道福光(ふくみつ)インターチェンジの東方約1km。水田地帯を南北に走る県道277号(福野城端線)の東に級長戸辺神社が鎮座する。商業施設のような大きな看板と広大な駐車場が県道脇にあるので、見落とすことはないと思う。
 主祭神は級長戸辺命(しなとべのみこと)。日本書紀に登場する神で、イザナミが朝霧を吹き払った息から生まれたとされる風の神である。
 境内の由緒書によれば、寛文4年(1664)から8年もの間、出穂期になると大風が吹き荒れ、砺波地方に凶作が続いた。そのため困った農民達を代表して、時の十村(とむら。注4)菊地六郎右門が中心となって、近隣の他の十村と相談の上、藩主前田綱紀公に願い出て境内地を賜り、大和の龍田大社から風の神を勧請したのが始まりという。強風回避祈願の神社であることから、里人からは不吹堂(ふかんどう)と通称されたらしい。
 例大祭の「風鎮祭」は7月15日。
 出穂期に嵐となって困るのは今も同じ。今も周囲の農家から厚い信仰を集めているのだろう。拝殿にはたくさんの風鐸を連ね、なかなか立派な神社である。
 環境省巨樹データベースに、級長戸辺神社からは4本のスギが登録されている。幹囲はそれぞれ485cm、440cm、363cm、358cmとされているが、これは1988年以前の計測値なので、今はもっと大きい。
 左図が最大木と思われる。拝殿の手前、向かって左に立つ。訪問時の実測幹囲は541cm。
 二番手も5mくらいありそうだ(未計測)。今も着実に大きくなっているようだ。
 3本の大杉が目についたのだが、4本目を見落としてしまったかも知れない。

注4)加賀藩に置かれた村役で、庄屋の上位に位置した
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