|
イチョウの周りをキツネノカミソリが彩る
妙栄尼の墓標? |
|
名称 下の城のイチョウ (しものじょうのいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 10.0m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 熊本県阿蘇郡小国町下城(坂下)
〃 3次メッシュコード 4931−50−74
〃 緯度・経度 北緯33度09分01.8秒
東経131度03分18.6秒
国指定天然記念物(1934年12月28日指定)
撮影年月日 2009年7月31日
注1)1988年3月に熊本県教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
「下の城」は地名。
熊本県には国指定天然記念物のイチョウが2本ある。これは、そのうちの1本。
放射状に出る支幹が太く、力強い。これらが、どっしりと大きい樹冠を支えている。
小高い塚のような地面に立っており、根元には五輪塔(の一部)が見える。この五輪塔は、戦国末期の城主下城上総介経賢の母妙栄尼の墓と伝えられている。また、イチョウそのものが妙栄尼の墓標だとも伝えられているのだろうか。設置された2種類の案内板の説明には、内容に若干の差異がある。
このイチョウにも乳授けの伝承があるようだ。
気根(ここでは乳瘤=「ちこぶ」と言う)を削って煎じて飲むのだそうだ。霊験はあらたかだそうで、ためにこのイチョウは「ちこぶさん」と呼ばれることもあるとか。
しかし、雌株であることもあり、気根はあまり見えない。そのためか、別の案内板では、表皮を削って煎ずるのだとしている。
教育委員会が設置した2つの案内板とはまた別に、下城商栄会(地元商店の会だろうか?)が設置した案内板もある。その一番立派な案内板には、(母乳のありがたみが薄れてしまった現代では?)、子宝祈願、恋愛成就を願う人が絶えない、と記されていた。
イチョウの近くには落差50mの下城滝もある。ここはちょっとした観光地なのだ。国道212号沿いには、滝とイチョウ見学者のための大駐車場もある。(イチョウ見学だけなら、イチョウのすぐ近くまで車で行ける)
葉が黄金色に色づく季節にはライトアップもされるようだ。 |
|