ページタイトル:下三毛のクロガネモチ ロゴ:人里の巨木たち

画像:下三毛のクロガネモチ

画像:下三毛のクロガネモチ(全景)
名称 下三毛のクロガネモチ
    (しもみけのくろがねもち)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 クロガネモチ
樹高 14m(注2)
目通り幹囲 3.9m(注2)
推定樹齢 伝承500年(注3)
所在地の地名 和歌山県和歌山市下三毛
 〃 3次メッシュコード 5135−31−17
 〃 緯度・経度 北緯34度14分25.6秒
           東経135度17分32.4秒
和歌山県指定天然記念物(1960年3月12日指定)
撮影年月日 2014年3月25日

注1)天然記念物指定名所は「くろがねもちの老樹/1本」。これではほかのクロガネモチと区別できないので、私のサイトでは地名を冠して標記のように呼ばせていただく
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)環境庁「日本の巨樹・巨木林 近畿版」による





 「牧野 新日本植物図鑑」によると、モチノキの名は、樹皮から(粘りけの強い)とりもちを作ることができることによる命名という。
 クロガネモチも、モチノキの仲間であるから、同様にとりもちをつくることができるらしい。では、クロガネとは何か。
 年配の方には言わずもがななのだが、昔は、特徴的な色を冠して金属を呼んだことがある。たとえば、黄色い金属(黄金)が「こがね」。金のことである。同様に「しろがね」は銀。「あかがね」は銅。そして「くろがね」は鉄のこと。赤錆びた鉄は赤い色を呈するが、黒錆を帯びて腐食に強くなった鉄を、鉄の代表として「くろがね」と名付けたのだろうか。
 クロガネモチは葉や枝が黒ずんで見えることから、「くろがね」+「もち」と名付けられたようだ。しかし、いつの頃からか、この名は「かねもち(金持ち)」に通じるとして、庭木として植えられることも多い。
 ただし、ここまで大きく育つことは滅多にない。
 この木は和歌山県一のクロガネモチ大樹(2014年3月現在、環境省巨樹データベースによる)であるだけでなく、樹勢も良く、樹形も素晴らしい。高台にあって、遠くからもよく目立つ。
 大きさ・樹勢・景観、三拍子揃った名木だと思われる。
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