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堀川用水に架かる菱野三連水車 |
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名称 下古毛観音堂のクスノキ
(しもこもかんのんどうのくすのき)
名称の典拠 なし
樹種 クスノキ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 11.5m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 福岡県朝倉市古毛(下古毛)(注2)
〃 3次メッシュコード 5030−05−48
〃 緯度・経度 北緯33度22分29.5秒
東経130度43分39.5秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2009年8月1日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
注2)2006年3月20日、1市2町が合併して朝倉市誕生。旧行政区は朝倉郡朝倉町
下古毛集落は、大分自動車道朝倉インターの南。集落の北に沿って国史跡堀川用水が流れている。(南には筑後川)
クスノキは、すぐにわかった。インター付近から下古毛方面を見ると、左中図の姿が見える。
上図右手の建物は観音堂。
観音堂とクスノキの間に見える御婦人から、いろいろなお話を伺うことができた。
毎月17日、「お観音さま」に皆が集まり、お参りをしたあとで御神酒(おみき)を「お観音様」はじめ、境内の「お大師様」、「お地蔵様」に奉納する(私の地方で「講」と呼ぶ集まりだろうか)。そして最後に、「クスノキさん」にも御神酒をあげるのが慣わしだという。「それはすばらしい。全国広しといえど、毎月定期的にお酒を飲めるクスノキは、他にないかも知れませんね」と言ったら、笑っておられた。
昭和28年(1953)、筑後川の堤防が決壊して、集落全体が水に浸かったことがある。その際、観音堂に逃げて助かることができたそうである。当時の境内は、今よりもっと高かったのだろうか。
お話が終わると、また観音堂の世話に戻られた。この日は新しいお花を供えに来られたそうである。
大クスは地上5mほどで主幹を失っているため、樹冠は横に広がっている。ところどころに折損枝の痕が見られ、小さなウロも見える。ウロには、時々フクロウがやってくるそうだ。
全体として樹勢は良好に見える。御神酒のおかげだろうか。
幹囲が11mを超える、こんな立派なクスノキが天然記念物でないとは驚きである。
話は変わるが、集落の北を流れる堀川用水は、水量が豊富で流れも速い。そのため古くから岸に揚水車が設置され、用水より一段高い田に水を供給していたようだ。文政8年(1825)の「筑後川絵図」には、堀川に、上流より二連、三連、二連、二連の水車が画かれているそうだ。
今も菱野三連水車、三島二連水車、久重二連水車の3基が稼働中。堀川用水に付属する設備として、これらも国史跡の一部とされている。
余計なお世話かも知れないが、クスノキを訪ねられる際は、ついでにこれらもご覧になることをお勧めする。 |
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