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中央奥が大杉 |
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名称 志茂大杉 (しもおおすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 25m(注2)
目通り幹囲 6.3m(注2)
推定樹齢 伝承750年(注2)
所在地の地名 福島県須賀川市志茂字桜堂(注3)
〃 3次メッシュコード 5540−71−49
〃 緯度・経度 北緯37度17分33.4秒
東経140度14分10.2秒
長沼町指定天然記念物(1968年4月1日指定)(注3)
撮影年月日 2005年9月25日
注1)長沼町教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)2005年4月1日、須賀川市に合併。旧行政区は岩瀬郡長沼町
樹高や目通りのデータから凡その姿を心に描きながら会いに行くのだが、裏切られることもしばしばである。しかし、この大杉はまったく逆で、予想外の迫力に圧倒された。
上の写真を見てほしい。写真の幅いっぱいに広がった根張りは、目通り6mクラスのスギのものとは思えない。
別名「地蔵杉」は、根元に地蔵像がある故の命名だが、地蔵のみならず、数多くの石塔が、これでもかとばかりに並べられている。信仰の対象なのだ。
福島県総合緑化センター刊行の「緑の文化財」によれば、文応元年(1260)当時、既にこのスギは「一本杉」の名で知られていたとしている。そして応永7年(1400)、足利氏との戦さに傷つき、死に瀕した将兵が、一本杉のもとに集まり、自害した。地蔵は、命を絶った武者の供養のために安置されたのだとも伝えられているようだ。
標柱に記された説明によれば、起源はさらに古く、菩薩と慕われた行基(668〜749)が手植えたという。
いずれも信憑性については疑問だが、この大杉の偉容に、人智を超える何物かを感じ取った故の伝承であろう。 |
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