ページタイトル:清水田杉 ロゴ:人里の巨木たち

画像:清水田杉(全景) 名称 清水田杉 (しみずたすぎ)
名称の典拠 環境省巨樹データベース
樹種 スギ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 5.3m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 岩手県一関市大東町大原(清水田)(注2)
 〃 3次メッシュコード 5841−43−12
 〃 緯度・経度 北緯39度01分06.3秒
           東経141度24分10.2秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2016年5月16日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注2)2005年9月20日、一関市に合併。旧行政区は東磐井郡大東町





 旧大東町役場(現在の一関市役所大東支所)の近くから、砂鉄川(さてつがわ)右岸沿いの道を上流に向かうと、500mほどで左図の大杉が見えてくる。
 このあたりの地名を清水田(しみずた)と言うらしい。それを冠した樹名である。
 大杉の横から北に向かう道の傍らに、「史蹟 北方 大肝入屋敷(清水田)」と記した標柱が見えた。その横には「詩人 村上昭夫生誕之地」とも書いてある。
 設置者名の確認を忘れてしまったが、一関市公式サイトの文化財一覧表に該当する名前がないところをみると、文化財としての「史跡」ではないようだ。村上昭夫氏を慕う人が建立したのだろうか?
 同氏が生まれたのは昭和2年(1927)。ここは母上の実家で、出産のために戻っておられたのだ。当時から、生活根拠地は別の場所にあった。
 詩作は、結核療養のサナトリウムに入ったことを機に始まったらしい。処女詩集にして唯一の詩集が「動物哀歌」。昭和43年(1968)に第18回H氏賞を受賞している。同年10月11日逝去。41年の生涯だった。
 大杉に話を戻す。
 すぐ近くにお住まいのご婦人の話では、このスギは、その「肝入さん」所有のスギだということである。
 かつて、子供が花火遊びをして、スギの内部に火が入り、枝の付け根から煙が出たことがあったそうだ。空気の供給を絶って難を逃れたとのこと。
 幹に泥でも塗りつけたのであろうか。火の手が大きく上がる前に、なんとか対処できたのだろう。
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