ページタイトル:東漸寺の大クス ロゴ:人里の巨木たち

画像:東漸寺の大クス(幹と並ぶ)

画像:東漸寺の大クス(全景)
名称 東漸寺の大クス (とうぜんじのおおくす)
名称の典拠 天然記念物指定名称(注1)
樹種 クスノキ
樹高 20m(注2)
目通り幹囲 7.2m(注2)
推定樹齢 伝承500年(注2)
所在地の地名 長崎県佐世保市中里町
 〃 3次メッシュコード 4929−65−34
 〃 緯度・経度 北緯33度12分05.1秒
           東経129度41分03.5秒
長崎県指定天然記念物(1970年1月16日指定)
撮影年月日 2015年3月31日

注1)佐世保市教委設置の案内板(設置年月不詳)には「東漸寺の大楠」、同じく市教委が設置した標柱には「東漸寺大クス」とあり、天然記念物としての名称とは微妙に異なる
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による





 相浦川(あいのうらがわ)左岸、中里小学校の南南東200mほどのところに、真言宗智山派岩問山東漸寺(いわとさんとうぜんじ)がある。
 上記案内板の文面を借用すると、「寛和二年(986)僧観海が開き、もと岩間山(岩問山?)にあったが火災にあい明応三年(1494)に僧教意がこの地に再建した。松浦家の祈願寺として、また相浦七ヶ村の郷寺として由緒を誇った寺である」とのこと。
 山門の手前に大クスが立っている。
 案内板はこのクスノキについて、当地に東漸寺が再建された際に植えられたのでないかと推測している。(それが上記推定樹齢の根拠と思われる)
 ところで、長崎県教育委員会公式ウェブサイトの説明に、「特に巨樹というほどではないが,クス特有の樹形で姿がよい」とあって驚いた。
 長崎県はじめ、九州にはクスノキが多い。幹囲10mを超す大物も少なくないことは確かだ。
 しかし、このクスノキだって、私の目には、立派な注連縄に相応しい、堂々たる大きさに見える。それなのに、天然記念物に選ばれたのは、大きさゆえではないというのである。驚かざるを得ないととともに、羨ましい限りだ。
 形の整った大きな樹冠を戴き、樹形が美しいのは記されたとおりである。
 全体像を堪能するだけの引きがとれるスペースが周囲にあるのも嬉しい。
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