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駐車場から見た観音院寺叢 |
名称 小坂観音院柏槙の大樹 (おさかかんのんいんびゃくしんのたいじゅ) 名称の典拠 「長野県の文化財」(注1) 樹種 ビャクシン 樹高 27m(注2) 目通り幹囲 5.5m(注2) 推定樹齢 1200年以上(注3) 所在地の地名 長野県岡谷市湊4丁目 〃 3次メッシュコード 5438−00−35 〃 緯度・経度 北緯36度02分06秒 東経138度04分07秒 岡谷市指定天然記念物(1967年3月6日) 撮影年月日 2006年4月9日 注1)八十二文化財団のホームページ 注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による 注3)1967年3月に岡谷市教育委員会が設置した案内板による 諏訪湖の西岸、湖面を見下ろす高台に、真言宗龍光山観音院がある。観音堂からの眺めは、諏訪八景の第一とされるほどだったらしいが、自動車の世となって、中央道諏訪湖サービスエリアや、国道152号の杖突峠からの眺望が容易に得られるようになって、色あせてしまったかも知れない。 ちょっと離れた場所に設けられた参詣者用駐車場に車を駐めて、観音院に向かう。 参道は湖とは反対の側に開いている。傾斜地のため、左手に石垣、右手には土留めの目的で植えられたものか、サワラ並木が続く。目通り3mはありそうな巨木である。昭和50年頃からは、5月中旬になると、ブッポウソウが飛来して、サワラに営巣するという。ちなみに、標記のビャクシン以外の木々も、「小坂観音院寺叢」として、昭和59年(1984)12月6日に岡谷市天然記念物に指定された。 ビャクシンは境内の東端、観音堂の前に立っている。 地上2m弱で4本の幹に分かれている。残念ながら、そのうち2本は完全に枯れ、残る2本も、幹の殆どは白骨化して、僅かに生存部分が認められるのみ。全体を、鉄骨の枠組みで支えている。 ビャクシンの横には、元禄15年(1702)建立の鐘楼がある。この釣り鐘について、次のような伝説がある。 昔、諏訪湖に大ナマズがいた。花岡の山の竜神の家来「おとぼう」も退治できなかった。人々が困っていたところ、この釣り鐘が湖に落下し、以来大ナマズが害を及ぼすことがなくなった。(平凡社「長野県の地名」による) その後も大変事がある毎に鳴り響いたと伝える梵鐘だが、今次大戦の際に供出され、現在の鐘は、昭和24年(1948)の鋳造である。 |
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