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名称 大山祇神社の公孫樹
(おおやまづみじんじゃのいちょう)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 イチョウ
樹高 37m(注2) 実際はもっと低い
目通り幹囲 8.5m(注2) 実際はもっと細い
推定樹齢 100〜199年(注2)
所在地の地名 福岡県北九州市小倉南区呼野
〃 3次メッシュコード 5030−46−98
〃 緯度・経度 北緯33度45分05.4秒
東経130度51分30.0秒
福岡県指定天然記念物(1962年7月26日指定)
撮影年月日 2010年3月20日
注1)北九州市教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 九州・沖縄版」による
JR日田彦山線呼野(よぶの)駅の南西、東面する山の中腹に大山祇神社が鎮座する。神社からは、金辺峠(きべとうげ)に至る狭い谷の様子がよくわかる。
谷の向こう、神社の東2.5kmほどの高台には、三菱マテリアル東谷鉱山がある。
平凡社「福岡県の地名」によると、この地における採鉱の歴史は古く、和銅年間(708〜15)には銅の採掘が行われたらしい。山をほじくり返すのであるから、山の神様のご機嫌をそこねてはいけない。大山祇神社は、その頃、鉱山守護のために創立されたようだ。天平年間(729〜49)には、宇佐宮の神鏡鋳造のため銅を採掘したとも伝えているという。
産出するのは銅だけではないようだ。慶長年間(1596〜1615)には細川忠興が金採掘にあたって大山祇神社の境内を拡張したという話も伝わっている。金山の最盛期には、5〜6千人の採掘夫がいたという。
金辺峠の名も金山と関係があるのだろうか。また、峠の先、香春町には「採銅所」の地名も残っている。
イチョウの話が遅くなった。
写真で見ると姿は立派だが、既に中心幹は枯死、幹は人工物を充填して形が整えられている状況。参道側に伸びる大枝は元気が良さそうだが、そのため重量バランスがよくない。根元付近も空洞があちこちに開き、根が支える力も心許いように見える。
案内板には、平成7年(1995)と9年(1997)の二度にわたる本格的な治療でよみがえったと記されていた。以前は、もっと弱っていたのだろうか。
地形的に盆地のような場所なので、それほど強風は吹かないのかも知れないが、少々心配な気もする。 |
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