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弐の杉 |
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名称 大滝神社の大スギ
(おおたきじんじゃのおおすぎ)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 スギ
樹高 23m(注1)
目通り幹囲 7.1m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 福井県越前市大滝町(注2)
〃 3次メッシュコード 5336−62−81
〃 緯度・経度 北緯35度54分29秒
東経136度15分37秒
福井県指定天然記念物(1964年6月6日指定)
撮影年月日 2009年10月24日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
注2)2005年10月1日、武生市と合併して越前市誕生。旧行政区は今立郡今立町
北陸自動車道武生インターの東4.5kmほどの山裾に大滝神社が鎮座する。
なかなか立派な神社で、天保14年(1843)建立の本殿及び拝殿は国重文。建築後まだ百年ちょっとしか経っていないが、文化庁の解説文には、「複雑な屋根構成は他に類例のないものであり、各所に嵌め込まれた丸彫彫刻などの仕事も優秀で、北陸地方の近世社殿の優品」ゆえ指定したとある。
整った境内も素晴らしい。社殿手前に並ぶ石灯籠は、まるで祭神を守護する兵隊のよう。巨木の姿も境内各所に見える。
左:ケヤキ、中央:スギ、右:イチョウ巨木
(いずれも幹囲は4m前後) |
しかし、県天然記念物の大杉は、ここにはない。
主参道の赤い鳥居を潜って入った境内をそのまま通り抜けると、奥の院に至る山道がある。ここは、いわば里宮なのだ。
奥の院までは、九十九折りの山道を歩かなければならない。急坂ではないが、ずっと登り続けるのは、結構息が切れる。道の脇にはクヌギやアベマキが多く、ドングリがたくさん落ちている。
歩き始めて15分、左手に展望台があった。腰を下ろして一息入れる。気を取り直して、さらに登ること20分。奥の院に到着。建物のそばに大杉への道しるべがあり、それに従って、もう5分。
大杉は権現山の頂上に、力強く立っている。
あきらかに、この山一番の長老スギである。風雪に耐えた老杉らしく、スマートさからは遠い。しかし、樹肌は滑らかで、少し白っぽい。大枝が多く枝分かれするあたりに、自然にできた前衛彫刻のような奇妙な形が見える。
現在、山の木々は、自然のままに管理されている。立ち枯れたものは立ち枯れたまま、倒れたものは倒れたまま。ただ、道を塞いだような場合は、邪魔にならぬよう、横にどけてあるが。
権現山の標高は320m余しかないが、頂上付近にはブナも生えている。立ち枯れのブナや、倒れたブナにはツキヨタケ(毒キノコ)がびっしり出ていた。
なお、奥の院から、大杉と反対方向に進んだところには「弐の杉」も立っている。(これも道しるべあり) |
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