ページタイトル:初瀬のカツラ 当サイトのシンボル

画像:初瀬のカツラ_1


画像:初瀬のカツラ_2
名称 初瀬のカツラ (はつせのかつら)
名称の典拠 環境省巨樹データベース(注1)
樹種 カツラ
樹高 28m(注2)
目通り幹囲 28.4m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 愛媛県上浮穴郡久万高原町大成(注3)
 〃 3次メッシュコード 5033−40−35
 〃 緯度・経度 北緯33度41分45秒
           東経133度03分50秒
愛媛県指定天然記念物(1953年2月13日)
撮影年月日 2013年5月18日

注1)天然記念物指定名称は単に「カツラ」
注2)「えひめの身近な巨樹・名木調査書」による。環境省巨樹データベースでは幹囲3.2mとされているが、それは多数の幹のうち、最大のものを1本だけ選んで測定した値だと思われる(「えひめ…」でも、最大幹は3.25mだとしている)
注3)2004年8月1日、上浮穴郡(かみうけなぐん)内の1町3村が合併して久万高原町誕生。旧行政区は上浮穴郡面河村





 落人伝説を伝える山深い集落に立つ大カツラ。平成3年(1991)に愛媛県が選定した「愛媛の自然100選名木」では、第1位にランクされたという。
 「大成(おおなる)のカツラ」と呼ばれることもある。国の天然記念物指定名称では、地名+「の」+樹種名(カタカナ)のように名付けるのが通例だから、それに倣うとすれば、こうなる。
 地名付きの名は、訪ねようとする者にも便利で、かつ、地元の方々にとっても受け入れやすいものだ。誇るべき存在に、自分が住む土地の名前がついているのだから。
 でも、当地では、「初瀬の大桂」「初瀬のカツラ」と呼んでいる。初瀬は地名ではないし、所有者の名でもない。何故、「初瀬のカツラ」なのだろう。
 カツラへの歩道入口から300mほどのところに、大成神宮がある。宗教法人天真会が平成に入ってから作った新しい神社である。そのウェブ・サイトに、名前の由来が載っていた。
 天真会の初代会長は、当地出身の長岡悟氏(旧姓中川)。(カツラの所有者も長岡さん。なんらかの関係がありそうだが) その祖父に中川梅右衛門清仲という人がいて、通称を初次と称した。この「初」と、大成集落の下を流れる坂瀬川の「瀬」をとったものだという。明治時代、福田宗八という名の大成小学校教師が名付けたそうである。
 今もその名で呼ばれているのだから、この地の人々にすっかり浸透した名前なのだろう。私のサイトでも、その名を使わせていただくことにする。
 名前の話がずいぶん長くなってしまった。
 大成集落を貫く葛折りを登って行くと、路傍に大きな案内表示が出ている。大カツラは、そこから遊歩道を50mほど。
 カツラの立つ場所は、小さな沢筋の急斜面。遊歩道がなければ、私など、危なくてとても近づけそうにない。ありがたいことだ。
 カツラ巨木では定番の、株立ちのカツラである。
 幹と幹の間隔が広く、全周がかなり大きいのは、何回も世代更新を重ねたためと思われる。そのため、やや散漫な感じもするが、全体としてのボリューム感は圧倒的だ。
 まさしく森のようである。
 
ボタン:愛媛県の巨木リストに戻る ボタン:トップページに戻る