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画像:大湫神明社の大杉


画像:大湫神明社の大杉(幹と並ぶ)


画像:大湫神明社の大杉(遠景)
 大杉は中央少し右に見える
名称 大湫神明社の大杉
    (おおくてしんめいしゃのおおすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 60m(注2)
目通り幹囲 11.0m(注2)
推定樹齢 伝承1200年(注2)
所在地の地名 岐阜県瑞浪市大湫町
 
〃 3次メッシュコード 5337−12−13
 
〃 緯度・経度 北緯35度25分58.5秒
           東経137度17分37.8秒
岐阜県指定天然記念物(1956年6月22日指定)
撮影年月日 2005年3月13日

注1)岐阜県教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による





 大湫(おおくて)神明社は、JR釜戸駅の北約3km。
 大杉は拝殿の手前、石垣と石段の角、池のほとりに立っている。神明社の御神木である。
 訪れたのは3月半ば。国道19号を走っているとき降り始めた雪は、神社に着く頃にはすっかり本降りとなった。あたりをみるみる白く染めてゆく。
 遠くに青空が残っていたので、長く降り続くことはあるまいと、しばらく車中で待った。上は、降り止む直前、空が明るくなりかけた時の写真である。
 4月上旬までスタッドレス・タイヤを履いている私には、この程度の雪はまったく苦にならない。むしろ、大杉が美しく装い、歓迎してくれているように思われた。
 そのうち、雲の切れ間から陽が射し始め、帰る頃には先ほどの雪空が嘘のような晴天となった。(私の住む新潟県と比べれば、羨ましい限りの天候である) 
 大湫は中山道の宿場。大井宿と細久手宿の中間にあった。天保14年(1843)の旅籠数30軒。交通の主要部分が木曽川沿いの谷間に移ってからは寂れてしまったが、今も各所に繁栄の跡が垣間見える。
 神明社の大杉は宿場の中央付近。大田南畝(蜀山人)の「壬戌紀行」(1802年)に、「駅の中なる左の方に大きなる杉の木あり。木の元に神明の宮を建つ」と記されているらしい(平凡社「岐阜県の地名」より孫引き)。200年前には既に知られる大杉であった。
 昨年(2004)5月31日、大杉に落雷があったらしい。
 午後1時半前、轟音とともに大杉の先端部が飛び散った。大は長さ2mから小は2〜3cmまで。破片を拾い集めてみると合計10kgあったという。半径3〜40mの範囲に散らばっていたようだ。
 門内の掲示を読んで、もう一度、大杉をよく眺めてみたが、それ以上の被害はないようだ。
 幸い、瓦の破損など、建物の被害も皆無だったそうで、これも大杉の神徳(?)によるものであろう。

※雷の直撃に耐えた大杉だったが、令和2年(2020)7月11日、梅雨前線に伴う線状降水帯による大雨で地盤が緩んだか、同日午後10時半頃、根元から倒壊。気象台が恵那市に設置した雨量計(大杉から最も近い位置の雨量計)では、11日午前8時から翌12日午前8時までの24時間に130.5mmの降水を観測したという。まだまだ生きられた大杉だったと思われるので、残念でならない。(2020/07/12追記)
 
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