ページタイトル:大島八幡宮のヤマモモ 当サイトのシンボルマーク

画像:大島八幡宮のヤマモモ 名称 大島八幡宮のヤマモモ
    (おおじまはちまんぐうのやまもも)
名称の典拠 なし
樹種 ヤマモモ
樹高 13m(注1)
目通り幹囲 3.9m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 静岡県焼津市大島(おおじま)
 〃 3次メッシュコード 5238−12−82
 〃 緯度・経度 北緯34度49分31.4秒
           東経138度16分58.6秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2020年10月3日

注1)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 東名高速道路大井川焼津藤枝スマート・インターチェンジから北東に約1.6km。栃山川(とちやまがわ)の右岸側に大島の八幡宮がある。
 左図のヤマモモは拝殿に向かって左奥。
 幹に細い注連縄が巻かれている。神木として扱われているようだ。
 左図の角度からは分かり難いが、反対側に回ってみると、幹がすっかり伽藍堂。皮一枚で立っている状況である。
 ここからは脱線だが、幹に空洞があることで樹木が弱ってしまったと考える方も多いようなので、巨木の空洞について私見を述べたい。(素人の感想にすぎないが)
 実は私は、空洞の有無と樹勢の良否には関係がないと思っている。
 もともと巨木の幹内部の細胞は、とうの昔に死んでいるのであって、幹の中心部分は現時点の生命活動には関与していないのである。従ってその部分が詰まっていようが失われていようが、樹勢には影響しない。
 それどころか、逆に、空洞になっているということは、死んだ部分が腐朽することで健康な部分にまで悪影響を及ぼすこともないわけで、老木の健康にとっては、必ずしも悪い状態でないのかも知れないと思っている。
 空洞があっても樹勢が良いことは十分にありうる。
 実際、このヤマモモも樹勢はまったく良好なようで、樹冠部には葉を満載している。
 ところが皮肉なことに、樹勢が良いことがむしろ樹木の死を早めてしまったと思えることが時々ある。
 空洞のある樹木が大きな樹冠を戴くことは、中心部を失い外力に耐える力が減小したのに、風を受ける面積も自重も大きな頭が乗っかっているわけで、小さな樹冠しか持たないケースに比べ、強風等に対する物理的な強度がむしろ弱くなってしまったことを意味する。幹がぽきっと折れてしまう危険性が増すということだ。
 万全の樹勢を誇っていた巨木だったのに、折れてから、内部に空洞が広がっていたことがわかった、等の例がこれである。
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 幸いこのヤマモモは幾多の大風にも耐えてきた。
 背が低いことに加え、周囲の建物や樹木が楯になってくれたのかも知れない。
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