ページタイトル:三隅大平桜 ロゴ:人里の巨木たち

画像:三隅大平桜


画像:三隅大平桜(幹と並ぶ)
名称 三隅大平桜 (みすみおおひらざくら)
名称の典拠 現地の案内板(注1))
樹種 オオヒラザクラ(注2)
樹高 17m(注3)
目通り幹囲 6.0m(注3)
推定樹齢 670年(注4)
所在地の地名 島根県浜田市三隅町矢原(注5)
 〃 3次メッシュコード 5231−07−87
 〃 緯度・経度 北緯34度44分10.1秒
           東経131度58分07.9秒
国指定天然記念物(1935年4月11日指定)
撮影年月日 2016年3月28日

注1)旧三隅町教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称は「三隅大平ザクラ」とカタカナで、「みすみおおらざくら」と読んでいる。しかし、本当は「おおひら」と読むべきだろうと思うので、私のサイトではそのように読ませてもらう
注2)エドヒガンとヤマザクラの中間的な性質を持ち、案内板によれば「Prunus Ohiraensis」の学名を持つそうだから樹種をこう記したが、ソメイヨシノと同じで、種として確立しているわけではなさそうだ
注3)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注4)上記案内板に平成12年現在の推定樹齢660年と記されていたので、そこから計算すると、およそこうなる
注5)2005年10月1日、浜田市に合併。旧行政区は那賀郡三隅町





 私の住む新潟県では、2016年の冬はずいぶん暖かく、サクラの開花はずいぶん早まるだろうと予想された。事実、ほとんどの地域で1週間ほど早かったのだが、大平桜は違ったようだ。満開の期待を裏切って、この日がやっと咲き初(そ)め。
 普通なら、それでも全体にピンクの霞がかかったように見えるのだが、それも期待はずれ。この年はそもそも花芽の量が少なかったのではないだろうか。
 大平桜が立つのは、益田市との市境から1.5kmほどの山の中。標高およそ240m。ただし、石見西部広域農道が近くを通るので、訪ねるのに不便はない。
 案内板によれば、大平(おおひら)さんの所有になるサクラである。屋号も大平。この場所の字名も大平ということで、大平桜と呼ばれるようになったのだろう。(だから、「おおびらざくら」と濁って読むとは考えられない)
 上に記したように、このサクラは、エドヒガンとヤマザクラの両方の性質を併せ持つという。それが天然記念物指定の要因の一つかと思ったが、そうではないようだ。指定時の解説文に、「彼岸櫻ニ似タル一種ノ櫻ニシテ」とあるものの、決め手は「比類ノ櫻ノ巨樹トシテ有數ノモノナリ」ということらしい。要は巨木ぶりを貴重だといっているのである。
 樹勢涵養のため、広い範囲を立入禁止にしてある。そのため、近くで見ることができないのが残念だが、大平桜に健康で長生きしてもらうために我慢することにしよう。(写真に見える人物は所有者のご家族) 
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