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名称 大原観音の松 (おおはらかんのんのまつ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 アカマツ
樹高 29m(注2)
目通り幹囲 4.2m(注2)
推定樹齢 300年(注3)
所在地の地名 福島県耶麻郡猪苗代町若宮字大原
〃 3次メッシュコード 5640−31−45
〃 緯度・経度 北緯37度37分13.8秒
東経140度11分35.4秒
猪苗代町指定天然記念物(1973年12月20日指定)
撮影年月日 2007年10月6日
注1)1991年8月15日に猪苗代町教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注3)上記案内板による
猪苗代町から、土湯トンネルを経て福島市を通り、太平洋側の相馬市に至る国道が115号である。猪苗代と福島の間は土湯街道と呼ばれることもあるようだ。
大原観音のマツは、その街道沿い。と言っても、集落の南縁を走る現在の国道ではなく、集落内を通り抜ける旧街道の方だ。
案内板には、マツが植樹された経緯が記されている。
元禄年間(1688〜1704)のこと、硫黄の採掘権と温泉の権利をめぐって、隣の二本松藩との間に争いが起きた。時の会津藩硫黄採取取締であった遠藤茂左衛門が、出府に際して観音菩薩に勝訴を祈願し、杖にしてきた桜を土に挿して、「これが根付けば勝訴、枯れれば敗訴」と言い置いて江戸に向かった。
幸い、サクラは根付き、訴訟も会津藩の勝訴に終わった。願いが叶ったお礼として、茂左衛門が植えたマツとヤナギが、これだという。
大原の近くには硫黄川、酸川などの名をもつ川が流れている。採掘権訴訟の件はありそうな話だが、サクラ、マツ、ヤナギが登場するくだりは、何やら唐突である。後世の創作ではあるまいか。
ヤナギは大正時代に倒れ(現在は2代目が育っているとか)、サクラは昭和の初めに枯死したという。
幸い、マツは今も元気そうである。 |
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