ページタイトル:小國神社のひょうの木 当サイトのシンボルマーク

画像:小國神社のひょうの木_1


画像:小國神社のひょうの木_2
名称 小國神社のひょうの木
    (おくにじんじゃのひょうのき)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 イスノキ
樹高 10m(注2)
目通り幹囲 3.5m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 静岡県周智郡森町一宮
 〃 3次メッシュコード 5237−27−12
 〃 緯度・経度 北緯34度50分49.5秒
           東経137度53分56.8秒
森町指定天然記念物(2004年3月23日指定)
撮影年月日 2020年10月2日

注1)案内板には単に「ひょうの木」とあったが、これは各地に見られるイスノキの通称で、この木の固有名ではない。それで、他と区別するため、所属する神社名を冠して呼ばせていただくことにした (天然記念物指定名称は「小国神社のヒョウノキ」とカタカナ)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による





 小国(小國)神社は遠江国一の宮である。
 小国神社の祭神は大国主命(おおくにぬしのみこと)と同一神である大己貴命(おおなむちのみこと)。大国(だいこく)様と通称されることもある。(七福神の大黒様は、仏教の大黒天と混じり合ったもの)
 小国神社が鎮座する遠州森町というと、私の世代ではまず「森の石松」が連想されるが、小国神社は、浪曲等に登場する石松とは正反対で、森厳な雰囲気の広い社叢を有する、一の宮の名に相応しい堂々と立派な神社だ。
 小国神社公式ウェブサイトによると、欽明天皇16年(555?)、北方6kmほどに聳える本宮山(ほんぐうさん、標高511m)に神霊が鎮斎。その後、都から勅使が来て現在地に社殿を造営、正一位の神階が授けられたと、延宝8年(1680)の社記にあるそうである。
 その時代の歴史がどこまで正確なものか知らないが、延喜式の式内社であることから、今から1100年以上前には、もう既に周囲に名を知られる大きな神社であったことがわかる。
 駐車場からイスノキに向かう。広い表参道の両側は手入れされ見通しの良いスギ林で、なかには巨木も混じる。「小國神社勅使参道杉並木」として森町指定史跡(昭和49年3月19日指定)。
 イスノキの葉にアブラムシが寄生して虫瘤を作ることがある。普通、広葉樹の葉は薄く平べったいものだが、ある種のアブラムシが寄生すると、葉が全体に大きく膨らみ、虫が抜け出た痕は穴になって残る。そこを吹くと笛のようにヒョーヒョーと鳴るそうである。それがヒョーノキとかヒョンノキと通称される理由。
 小国神社のイスノキは、社務所の裏手。イスノキとしてはなかなか大きい。
 上記の公式ウェブサイトによると、祭神の大己貴命が「ひょうの実」を吹いたところ、その音色に感銘を受けた女神が現れ、契りを結んだという古い言い伝えがあるそうで、このイスノキは、「縁結びの御神木」だとされている。 
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