ページタイトル:隠津島神社のカツラ 当サイトのシンボルマーク

画像:隠津島神社のカツラ(幹と並ぶ) 名称 隠津島神社のカツラ
    (おきつしまじんじゃのかつら)
名称の典拠 なし
樹種 カツラ
樹高 20m(注1)
目通り幹囲 6.4m(注2)
推定樹齢 不明
所在地の地名 福島県郡山市湖南町福良(こなんまちふくら)字福良山
 〃 3次メッシュコード 5540−70−96
 〃 緯度・経度 北緯37度20分02.1秒
           東経140度04分56.4秒
福島県指定天然記念物(1964年3月24日、「隠津島神社社叢」の名称で境内林全体を一括指定)
撮影年月日 2023年10月25日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
注2)高地側地表面から1.3mの高さで、細い蘖(ひこばえ)を除いた全体の外周を実測





 猪苗代湖(いなわしろこ)南岸の青松浜(せいしょうがはま)の南方3kmほどに福良地区の中心市街地がある。
 市街部南端の県立湖南高等学校から、県道235号(羽鳥福良線)を馬入峠(ばにゅうとうげ)に向かって約4.2km。右手に「延喜式内 隠津嶋神社」(「隠」と「嶋」はちょっと変わった文字で記されている)の社号柱が出現し、駐車スペースもある。草むした道の先には石鳥居も。
 しかし、社殿はまだまだ先。人の気配と言えば一本のアスファルト道路のみとなった川辺の森を進むことさらに約2.7km。左手に駐車場の入口が現れた。(駐車場は十分広い)
 そして、駐車場の端にカツラの姿が見えた。ほかに、スギやトチノキの巨木も。
 環境省巨樹データベースには、スギとトチノキ、カツラがそれぞれ1本ずつ登録されるのみだが、上記「日本の巨樹・巨木林」では、境内に推定70本の巨木があるとしている。特大の巨木はないものの、なかなかの巨木の森なのだ。
 隠津島神社は「延喜式神名帳」の陸奥国安積郡の項に載る延喜式内社。ここ福良の隠津島神社も論社の一つで、祭神は宗像三女神。「玄松子の記憶」は、安積(あづみ)の地名から、北九州の海人族が当地にやってきたのではないかと推測している。
 境内に風穴堂という名の別宮があって、御堂の下の小さな岩穴から風が吹き出すらしい。ただし常時ということではないらしく、私が手を差し出してみても吹いてくれなかったが。
 この穴には蛇が棲んでいるという伝説があり、鶏卵を奉納する慣わしがあるようだ。空の卵パックがいくつか置かれていた。
 厳かであることよりもむしろ神秘的な雰囲気を感じる神社であった。
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