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名称 老谷の大つばき (おいだにのおおつばき)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 ヤブツバキ
樹高 8m(注2)
目通り幹囲 3.4m(注2)
推定樹齢 伝承750年(注2)
所在地の地名 富山県氷見市老谷
〃 3次メッシュコード 5536−16−99
〃 緯度・経度 北緯36度49分53秒
東経136度51分41秒
富山県指定天然記念物(1965年4月1日指定)
撮影年月日 2008年4月20日
注1)富山県教育委員会と氷見市教育委員会が連名で設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
石川県との県境近くの寒村に、県天然記念物の大ツバキが咲く。
個人の所有物であるが、嬉しいことに一般公開され、大椿に至るルートの案内表示も完備している。
花の時期を狙って訪れた。
ツバキは、家から少し離れた斜面に立っている。その背後は墓地。故人への追慕の気持ちから植えられたのだろうか。
墓地の大ツバキは2本あって、この1本だけが天然記念物に指定されている。
もう1本の方もなかなか立派だ。見た感じで目通り1.5m弱。天然記念物のツバキより背が高く、樹勢も良さそうだ。樹齢も若いのだろう。(写真はいずれも天然記念物の個体)
標記の個体は、立ち上がってすぐ3幹に分かれ、幅広い樹冠を支えている。案内板によれば枝張りは15坪に及ぶ。
ただ、残念ながら、3幹のうち1本は既に枯れてしまった。今は、かつての位置に、幹のように整形された人工物が置き換わっている。
案内板には、もっと元気だった頃の写真も掲載されている。それは、1本の支柱の助けもなく、堂々と立っている。
今は多くの支柱で支えられている。
それにしても、ちょっと多すぎるのではないだろうか。前述の人工物の幹でさえ、5本も支柱が用いられている。これ以上、幹や枝を失いたくないのはもちろんだが、もっと整理して、美観を増すことができるように思われる。
案内板には悲しい伝承も掲載されていた。
その昔、飢饉に苦しむ領民のため、家老が領主に直訴(諫言?)したところ、逆に怒りを買って、一族の男子すべてが処刑された。同家に嫁いでいた娘も、夫の非業の死を悲しんで亡くなった。その娘の墓標代わりに植えられたのが、この大ツバキだという話である。 |
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