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名称 狗留孫山修禅寺一本杉
(くるそんざんしゅぜんじいっぽんすぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 40m(注2)
目通り幹囲 5.3m(注2)
推定樹齢 1200年(注3)
所在地の地名 山口県下関市豊田町杢路子(むくろうじ)(注4)
〃 3次メッシュコード 5130−27−48
〃 緯度・経度 北緯34度12分35秒
東経130度58分45秒
下関市指定天然記念物(1989年1月12日指定)
撮影年月日 2012年7月26日
注1)2012年3月20日に下関市教育委員会が設置
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 中国・四国版」による
注3)上記案内板による
注4)2005年2月13日、下関市に合併。旧行政区は豊浦郡豊田町
響灘(ひびきなだ)沿いに走るJR山陰本線の湯玉駅から、東に直線距離で約4.2km。標高616mの独立峰が狗留孫山(くるそんざん)である。別名を御嶽(おだけ)ともいうようだ。
山頂からは、西に響灘、そしてその先の玄界灘。南には英彦山を初めとする九州の山塊が望まれる。昭和15年(1940)、狗留孫山が国の名勝に指定されるにあたり、この眺望が理由の一つとなった。解説文には、「頂上ハ展望ノ雄大ヲ以テ勝リ」とある。
山頂の南方、標高500mほどのところに、真言宗の古刹修禅寺がある。本堂右には観音像に似た形の大岩石があり、天平勝宝6年(754)、当地を訪れた東大寺2世実忠和尚が「観音岩」と名付けた。その頃までに、既に修験の霊地とされていたようだ。(案内板によると、狗留孫とは梵語の音訳で「実に妙なる成就」という意味らしい) 名勝指定の理由の一つに、「稀有ノ靈山トセラル」「中腹ハ幽邃ナル一境ヲ成ス」という表現もある。
標記の一本杉は、本堂の手前から渓谷に沿って60mほどの距離。本来ならば、かなりの急斜面で、命綱なしでは怖いところだが、遊歩道が作られていて安心。
指定時の解説文に、「老杉アリ溪中ノ一偉觀タリ」とあるのがこのスギのことであろう。全身を緑のコケで覆われている。強い逆光で見る姿は、神々しく見えた。
修禅寺へは県道327号(狗留孫山公園線)が通じていることになっているが、駐車場の先には階段があり、車は不可。片道30分ほどの山登りをしなければならない。
一本杉に会うためには、それなりの心構えと履物が必要である。 |
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