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切株跡。根回りは6〜7mか |
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名称 少彦名神社のスギ
(すくなひこなじんじゃのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 18m(注1)
目通り幹囲 5.1m(注1)
推定樹齢 300年以上(注1)
所在地の地名 福井県勝山市荒土町布市
〃 3次メッシュコード 5436−03−99
〃 緯度・経度 北緯36度04分44.5秒
東経136度29分15.0秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2006年6月3日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
布市集落の南寄りに、少彦名神社が鎮座している。
鳥居の近く、境内の端に立つ大杉がこれ。
ほかに、これも目通り5mくらいはあったと思われる切株が一つ(樹種不明)。亡失以前は、境内の両端で覇を競っていたのだろう。
平凡社「福井県の地名」で調べてみたが、神社についての記述はなし。代わりに集落名の由来を見つけた。
布市(ぬのいち)からまっすぐ北に向かって進むと、野津又川の谷となる。谷沿いには国道416号が走っている。現在の国道は県境の手前で途切れているが、昔はその先の大日峠を越えて加賀国に至る道があった。その道を通ってやってきた行商人によって、ここで布を商う市がたったのが集落名の起源であるらしい。
荷を持って、険しい峠を越えて商いに来る。一方で、それを心待ちにする人もいる。そして、商う人も、商品を買う人も、その家族や地域に大きな喜びをもたらしたことと思われる。
翻って、現在の私たちにとって、大きな喜びとは何だろう。
文明の進歩は、私たちの行動面積を広げてくれたが、その分、厚さは薄くなった。なんとなくそんな気がする。 |
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