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那谷寺境内の奇岩(遊仙峡) |
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名称 那谷寺のスギ (なたでらのすぎ)
名称の典拠 なし
樹種 スギ
樹高 27m(注1)
目通り幹囲 5.5m(注1)
推定樹齢 不明
所在地の地名 石川県小松市那谷町
〃 3次メッシュコード 5436−33−73
〃 緯度・経度 北緯36度18分45秒
東経136度25分12秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2006年10月15日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
自生山那谷寺は、言わずと知れた西国33観音霊場の番外札所。第1番那智山の「那」と、33番谷汲山の「谷」を組み合わせ、花山法皇(天皇在位984〜6)が名付けた。この地には、33観音のエッセンスが凝縮しているというのである。時代が下って、元禄2年(1689)には、「奥の細道」の旅の帰途、俳聖松尾芭蕉も訪れて、「石山の石より白し秋の風」の句を残している。
私が初めて訪れたのは、もう40年近くも前になる。その頃に比べれば、すっかり観光地化して、まるで額縁に嵌め込んだ絵を見るような景色になってしまったが、今でも幽玄の香りがなくはない。
拝観料を払い、順路に従って山内を廻る。岩上の本殿に上ってから、小振りの三重塔や護摩堂(何れも国重文)に参り、鐘楼(これも国重文)から正面参道に下りる小径の脇に、大杉が立っている。見渡した限りでは、これが境内で最大のスギである。
斜面に立っているものだから、根が小径にはみ出している。根際に立って見上げると、データ以上の大きさを感じる。
何度目かの再訪のこの日も、多くの人々の姿があった。近くの温泉郷のお客さんたちが主のように思われる。みな、楽しそうで、こちらもつい嬉しくなってくる。
しかし、順路の最後にあたる鐘楼を過ぎてからは、歓談しながら足早に歩を進めるだけで、大杉に注意を向ける人はほとんどいなかった。 |
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