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名称 陣内のエノキ (じんないのえのき)
名称の典拠 なし
樹種 エノキ
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 5.5m(注1)
推定樹齢 100年?(注2)
所在地の地名 熊本県菊池郡大津町陣内
〃 3次メッシュコード 4930−27−30
〃 緯度・経度 北緯32度51分58.8秒
東経130度52分27.8秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2011年8月2日
注1)まったくの目分量
注2)昭和2年(1927)に幼樹を植えたものが大きくなった
車で移動中、偶然このエノキが目に入った。
場所は、水田内の小公園。榎寉運動公園と名付けられているようだ。榎寉は小字名らしい。エノキの隣の石碑では榎鶴となっている。「えづる」または「えのづる」とでも読むのだろうか。読み方はわからないが、このエノキと関係がありそうな名である。
榎鶴改植碑と題されたその石碑には、地名の由来についての記述があった。
往昔、弘法大師が諸国巡錫の途次、当地に来て阿蘇を拝した。その際、持参の杖を地に挿し置いたものが生長して大榎となったことから地名ができたとある。なお、それは2幹の大榎で、2本の幹周は各々「一丈五尺に餘」(4.5m以上)あったという。
それが明治40年(1907)の暴風雨で南側の1本が折れ、さらに昭和2年(1927)9月13日に残る1本も倒れてしまった。
大榎を惜しんだ住民は相談して、その跡に幼樹を植えることにした。石碑は、その事実の記録だったのである。
見た感じ、エノキは1株から分かれたのではないようだ。もともと数本の幼樹を密植したのだろうか。
上記データは、全体の輪郭の目分量である。巨樹巨木林調査の際も、このエノキは複数の木の集合体と見られたか、2011年8月現在、環境省巨樹データベースには登録されていない。
最近、そのうち1本が折れたか、または枯れてしまったようだ。幹の途中で切断され、輪切りにされたものが公園内に転がっている。多分、翼を広げたツルのようだったと思われる樹形も損なわれてしまった。
まだ瑞々しい切断面の上にはミカンなどが供えられていた。 |
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