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裏側の姿
大クスは「癌封じ堂」の横に立つ
大クスの樹下より大雁塔を見る |
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名称 無量寺の大クス (むりょうじのおおくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 12m(注2)
目通り幹囲 8.1m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 愛知県蒲郡市西浦町日中
〃 3次メッシュコード 5237−11−44
〃 緯度・経度 北緯34度47分29.0秒
東経137度10分42.7秒
蒲郡市指定天然記念物(1971年2月9日指定)
撮影年月日 2007年12月23日
注1)蒲郡市教育委員会が設置(設置年月不詳)
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 東海版」による
名古屋鉄道蒲郡線西浦駅の北西200mほどの位置に真言宗無量寺がある。
「癌封じの寺」として有名なようで、御利益を得ようと、たくさんの人が訪れるようだ。広大な駐車場も用意されている。
駐車場からの通路には、自分自身や、家族など親しい人の癌が快癒するよう祈願する絵馬が、たくさん奉納されている。その数の多さを見れば、駐車場の広さにも納得できる。
クスノキは、その「癌封じ堂」の横に立っている。
クスノキは暖地性の常緑樹で、しばしば大きく成長する。日本の照葉樹のなかでは最も巨木数の多い樹種だ。
また、クスノキからは樟脳がとれることもよく知られている。樟脳は昇華性をもつ防虫剤として有名だが、別名をカンフルともいい、医薬品の原料でもある。
もちろん、樟脳が癌に薬効をもたらすという話は聞いたことがない。
だが、「癌封じ堂」建立にあたり、クスノキの傍らを選んだことには、何かその種の意味がありそうだ。つい、そんなことを考えてしまった。
そのクスノキは、主幹を失い、もうこれ以上背が高くなりそうにない。だが側枝は元気が良く、多くの葉を付けている。
大きな傷を負っているけれども、これだけ元気だ。
癌の悩みを抱えて無量寺を訪れる人には、このクスノキが存在するだけで、きっと励ましになっているに違いない。 |
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