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名称 向原の枝垂れ桜 (むかいはらのしだれざくら)
名称の典拠 なし
樹種 エドヒガン
樹高 15m(注1)
目通り幹囲 4.1m(注1)
推定樹齢 200〜299年(注1)
所在地の地名 長野県南佐久郡佐久穂町海瀬向原
〃 3次メッシュコード 5438−14−70
〃 緯度・経度 北緯36度08分42.3秒
東経138度30分18.8秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2005年4月24日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による
抜井川左岸、流れに向かって緩やかに傾斜する耕地の中に向原集落がある。戸数は10数軒だろうか。
その南端近くにシダレザクラの老樹が立っている。
どうやらここは墓地のようだ。数基の石塔が並んでいる。墓碑銘を見るに、井出家の墓地らしい。
このあたりでは、個人の墓地にシダレザクラを植える習慣があったようだ。他にも多くの類例がある。
すぐ隣で農作業をしておられた老紳士にサクラのことを尋ねてみたところ、図らずも、サクラの持ち主、井出家の当主であった。
お話の内容は、およそ次のようであった。
井出家の先祖は武士で、海尻(現南佐久郡南牧村)から来た。当地に井出は2戸のみだが、各所に井出姓がある。恐らく武田信玄との戦さに敗れ、この付近に分散したのだと思われる。今から400年ほど前のことだ。
そのうちの一人がここに土着した。家を構え、墓地を築き、サクラを植えた。多分この木の樹齢は400年ほどだろう。
見ず知らずの私に、実に丁寧に説明してくださった。
ちなみに、隣のマツは、この老紳士の伯母さん(叔母さん?)が植えたのだという。100年ほど前のことだそうである。 |
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