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画像:森太郎
 森太郎


画像:森姫
 森姫
名称 森太郎 (もりたろう)
名称の典拠 NHKテレビ番組「関東甲信越小さな旅」(注1)
樹種 ブナ
樹高 35m(注2)
目通り幹囲 5.4m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 長野県飯山市(鍋倉山)
 
〃 3次メッシュコード 5538−33−61
 
〃 緯度・経度 北緯36度58分36秒
           東経138度23分25秒
天然記念物指定等 なし
撮影年月日 2003年4月27日

注1)番組のタイトルは「鼓動 森太郎たちの森(信州鍋倉山ブナの森)」(放送年月日不詳)。以来、「森太郎」の名は地元に定着した
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 甲信越・北陸版」による





 鍋倉山(1289m)は、頸城平野と千曲川の谷を隔てる関田山脈の主峰。信州側の東斜面にはブナの巨木の森がある。平成元年(1989)の旧環境庁調査では、30ヘクタールの面積に、目通り3m以上のブナが約500本あると推定されている。(ちょっと大きすぎる数値のように思うが…)
 そのなかで一番太い個体に付けられた名が「森太郎」。まさにNo.1の貫禄である。近くには少し細い「森姫」もある。
 この日、下界では夏のような暑さだったが、森太郎の辺りはまだ2m弱の積雪に覆われていた。ここは全国でも有数の豪雪地なのである。
 経験豊かなベテランリーダーに導かれて、早朝5時頃、歩き始めた。4月の雪は、お世辞にも真っ白とは言いかねるが、とくに朝方は、かんじきなしで歩けるのが良い。気温が上がる前なら底雪崩の危険も少ない。
 慌てる行程でなし、急斜面を避けながらゆっくりと登った。 
 木々の枝があちこちで折れている。巨木の森のブナたちも例外ではない。森姫もごく太い幹を失ったようだ。倒れてしまった木も見える。「自然の猛威」と言うはやさしいが、屋根も壁もある家にいる者にとっては絵空事に過ぎない。
 豪雪の地の原生林は、この地の重く湿った雪に耐え、あるいは耐えきれず、生き延びたり、倒れてしまったり。毎年大きな犠牲を払いつつ、徐々に世代交代してゆくのである。

※昔お世話になったK先生から、森太郎が倒壊したことを教えていただいた。森太郎については、いろいろな方の山行ブログがあり、それらの記述を総合すると、この春、地上5mほどを残して倒壊したようだ。それより下には枝が無いようなので、今後は先立った森姫と同じ運命を辿るのだろう。残念である。(2022/11/20追記)
 
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