ページタイトル:密蔵院のイチョウ サイトのシンボル

画像:密蔵院のイチョウ(幹と並ぶ)
 イチョウ

画像:密蔵院のカヤ
 カヤ
名称 密蔵院のイチョウ (みつぞういんのいちょう)
名称の典拠 なし
樹種 イチョウ
樹高 30m(注1)
目通り幹囲 5.6m(注1)
推定樹齢 伝承500年(注1)
所在地の地名 茨城県常陸大宮市山方字館(注2)
 
〃 3次メッシュコード 5440−73−51
 
〃 緯度・経度 北緯36度37分56.2秒
           東経140度23分25.9秒
天然記念物指定 なし
撮影年月日 2008年3月1日

注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 関東版(T)」による
注2)2004年10月16日、2町3村が合併して常陸大宮市誕生。旧行政区は那珂郡山方町





 旧山方町役場近く、久慈川の右岸断崖上に城跡がある。「御城(みじょう)」と呼ばれる遺跡である。遺跡の一部、国道トンネルの上が展望台となっている。
 平凡社「茨城県の地名」によれば、東義久なる人物の居城だったと伝えられているようだ。東氏は、佐竹氏15代義治の第5子政義の分家筋にあたり、のち佐竹氏秋田移封の際に、東氏も従ったという。その後、御城は使われなかったようだ。
 県道29号沿いの「御城展望台専用駐車場」の脇を通り、皆沢川に架かる「嘆願橋」を渡って密蔵院に向かう。
 「嘆願橋」の名は、領主に陳情する際に、ここまでしか立ち入ることが出来ず、ここで願い事を言上したことから名付けられたという。その名が何百年もの間、ずっと使われ続けてきたのだ。なお、「館」の地名も御城と無関係ではあるまい。
 密教山宝蔵寺密蔵院は明応元年(1492)建立と伝える古刹(案内板による)。寺運は今も盛んなようで、伽藍や境内はよく整っている。
 標記の大イチョウは、正面石段の上。
 主幹は途中で切断され、大枝も1本残らず強剪定されているが、樹勢は悪くなさそうだ。御覧のようにたくさんの小枝を纏っている。
 なお、イチョウに向かって左手、墓地への入口にはカヤが立っている。旧環境庁資料では、カヤの目通り4.3m。なかなかのものだ。
 密蔵院には、カヤの木地蔵の話が伝わっている。安永年中(1772〜81)、22世慶頌が、カヤの枯木に地蔵尊を彫刻したところ、枯木が蘇生したという。それがこのカヤなのだろうか。
 甦ったカヤの旺盛な生命力にあやかろうと、安産祈願のお寺とされているようである。
 
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