ページタイトル:地の神さんの杉 当サイトのシンボル

画像:地の神さんの杉(全景)


画像:地の神さんの杉(幹と並ぶ)
名称 地の神さんの杉 (ちのがみさんのすぎ)
名称の典拠 現地の標柱(注1)
樹種 スギ
樹高 36m(注2)
目通り幹囲 7.6m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 熊本県下益城郡美里町三和(注3)
 〃 3次メッシュコード 4830−76−49
 〃 緯度・経度 北緯32度37分27.3秒
           東経130度52分14.6秒
美里町指定天然記念物(1972年12月22日指定)
撮影年月日 2011年8月3日

注1)設置者名・設置年月とも不詳。ただし「地の神」については、当地では他の読み方をしているのかも知れない。天然記念物指定名称は、単に「大杉」
注2)美里町公式ホームページより
注3)2004年11月1日、下益城郡内の2町が合併して美里町誕生。旧行政区は下益城郡砥用町(ともちまち)





 国道218号を東進すると、旧砥用町役場の東から北に、小さな谷に入る道がある。この道を進むと、間もなく前方に上図の姿が見えてくる。
 私の訪問時は、生憎、道路工事中だったので、少し手前に車を停め、歩いた。撮影アングルも限られてしまったが、しかたがない。
 大杉は斜面の下部、道路脇に立っていた。ウラスギの仲間のようだ。奔放に伸ばした大枝が力強い。
 最頂部に至るまで、大きな損傷が見られない。小さい谷とは言え、低い位置にあることが強風の被害を和らげているのかも知れない。また、大杉は今まで一度も落雷に遭ったことがないということだ。
 ところで、「地の神さん」の祠を探したが見つからない。大杉に注連縄が巻かれ、その前に御幣が立てかけられ、榊が供えられているところをみると、この大杉自体が「地の神さん」なのかも知れない。
 それを確かめようと、自宅の縁側で涼んでおられた男性に尋ねてみた。
 どうやら間違いないようだ。集落内の3軒ほどの家が共同で祀っているのだそうである。
 子供の頃はよく登って遊んだともおっしゃった。さすがに高いところまでは怖くて登れなかったそうであるが。
 私たちの子供の頃は、どこでもそうだったような気がする。悪さをすると罰(ばち)が当たる神仏といえど、決して閉鎖的ではなかった。お寺や神社の境内でよく遊んだものだ。雨が降れば、お御堂の中にも平気で入り込んだ。それでも咎められることがなかった。神仏との関係がこんなだから、子供たちの行動をちゃんと見ていて、悪さをすれば罰をあてた。
 登った木から落ちたとすれば、それは、木登りが未熟なくせに思い上がって罰が当たったのであって、子供が登らないように措置してなかったのが悪い、などと思う親もいなかった。
 その頃の子供の方が、今より上手に社会性を獲得できていたように思うのは、私が年を取ったせいだろうか。
 
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