ページタイトル:耳石神社のイタジイ 当サイトのシンボルマーク

画像:耳石神社のイタジイ


画像:耳石
 耳石
名称 耳石神社のイタジイ
    (みみいしじんじゃのいたじい)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スダジイ
樹高 18m(注2) 今はもっと低い
目通り幹囲 5.1m(注2)
推定樹齢 300年以上(注2)
所在地の地名 静岡県三島市幸原町2丁目
 〃 3次メッシュコード 5238−57−63
 〃 緯度・経度 北緯35度08分20.9秒
           東経138度54分38.6秒
三島市指定天然記念物(1985年11月11日指定)
撮影年月日 2020年2月2日

注1)1996年12月に三島市教育委員会が設置。ただし天然記念物指定名称は「耳石神社 イタジイ」で「の」がない
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による





 東海道新幹線三島駅の北方約1.3km。大場川(だいばがわ)右岸の住宅地に耳石神社が鎮座する。
 祭神は国狭槌尊(くにのさづちのみこと)。
 この神は、古事記と日本書紀とではその出自が異なるようで、日本書紀では天地開闢から間もなく産まれた古い神とされ、古事記では大山津見神(おおやまつみのかみ=大山祇神)の子とされている。
 鎮座地の幸原町(こうばらちょう)はかつて三嶋大社の神領地で、国府原と書かれたこともあるらしい。当地では三嶋大社の祭神である大山祇の子とされているようだ。
 豊かな稔りをもたらしてくれるよう願って国狭槌尊が祀られたと思うのだが、社号はそれとは無関係。
 拝殿の手前、向かって左に置かれている石が「耳石」と呼ばれている。耳の形に似ていなくもない。いわば大地の耳、神の耳のように思われたのだろうか。この石が社号の由来である。
 この「耳石」は国狭槌尊の霊代(たましろ)とされ、また耳の病を治してくれる霊験につながることともなった。
 近隣から厚い信仰を集めていたようで、神社には、治癒を感謝する穴の開いた小石がたくさん奉納されていた。
 境内のほぼ中央、参道のすぐ横にスダジイ巨木が立つ。(イタジイはスダジイの別名)
 三島市の公式ウェブサイトから「広報みしま 平成23年10月1日号」掲載の記事(三島の自然7)を閲覧することが出来るが、それに載るスダジイの姿は大枝を長く伸ばしている。ところが、訪問時の姿はご覧の通り。大枝はすべて付け根近くで切断されていた。
 記事の写真では枝に支柱が施されていたし、そもそも天然記念物であるから、些細な理由で人為的に切られるはずがない。何らかの自然災害で大枝が大きく損傷したのだろうか。
 人の力で天災や寿命そのものを左右することは出来ないが、地球温暖化が風水害を過激化させているとしたら、これまで人間が目指してきた文明の方向を修正すべき時期がさし迫っているのではないだろうか。
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