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名称 愛宕神社のイヌシデ
(あたごじんじゃのいぬしで)
名称の典拠 天然記念物指定名称
樹種 イヌシデ
樹高 25m(注1)
目通り幹囲 3.0m(注1)
推定樹齢 200〜299年(注1)
所在地の地名 福島県田村郡三春町中町
〃 3次メッシュコード 5640−13−29
〃 緯度・経度 北緯37度26分31.7秒
東経140度29分09.5秒
三春町指定天然記念物(1998年5月11日指定)
撮影年月日 2020年8月6日
注1)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による。なお、同書及び環境省巨樹データベースでは樹種をアカシデとしているが、イヌシデが正しい
三春町の古くからの市街地の北西に、寺社が連なる高台がある。愛宕神社は、それらのなかで最も南に鎮座する。
三春町歴史民俗資料館のウェブサイトによれば、天正18年(1590)、豊臣秀吉の奥州仕置で田村氏が改易された後、三春はいったん伊達政宗の領地となるが、翌年には蒲生氏郷(がもううじさと)の領地となり、6年後の慶長2年(1597)には上杉景勝の領地になったかと思うと、同6年(1601)には氏郷の子蒲生秀行が次の領主となっている。その後も加藤氏、松下氏と短期間のうちに領主が代わり、正保元年(1644)に始まる秋田氏の時代になって、ようやく改易ラッシュが終わって、明治まで続くことになる。(三春だけが特別なわけではなく、その時代は盛んに領地替えが行われたようだ)
京都から愛宕神社が勧請されたのは、二度目の蒲生氏の時代、慶長18年(1613)のことらしい。
愛宕神社から龍穏院まで高台の遊歩道があって、神社の入口に「龍穏・愛宕散策路」の表示があった。
愛宕神社の裏山から散策路に入ってすぐに、左図のイヌシデが目に付く。イヌシデとしてはなかなかの巨木である。
幹に注連縄をつけている。イヌシデの神木とは珍しい。もっとも、イヌシデの「シデ」は、枝から垂れる果穂を注連縄に下げる紙垂(しで)に見立てて名付けられたようなので、神木であっても不思議でないのかも知れない。
環境省巨樹データベースに登録されているなかでは、福島県内で2番目に大きなイヌシデである。 |
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