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名称 松保の大スギ (まつぼのおおすぎ)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 スギ
樹高 26m(注2)
目通り幹囲 10.6m(注2)
推定樹齢 伝承650年(注2)
所在地の地名 山形県西村山郡大江町小清(こせい)字松保(まつぼ)
〃 3次メッシュコード 5740−40−18
〃 緯度・経度 北緯38度20分53.6秒
東経140度06分29.3秒
山形県指定天然記念物(1953年8月31日指定)
撮影年月日 2017年5月16日
注1)大江町教育委員会が設置(設置年月不詳)。天然記念物指定名称もこれに同じ
注2)環境庁「日本の巨樹・巨木林 北海道・東北版」による
大江町と朝日町の境界付近の山中に、かつて松保という名の集落があった。今も一部に水田が残っていることから、まったく見放されてしまったわけではないようだが、ここに常住している人はもう誰もいない。
そこに、素晴らしい大杉が立っている。
実は今までに二度、この大杉に会おうと試みたことがあった。
最初は13年前のこと。たまたまこの近くに来ることがあり、ロードマップに載る松保の集落名を頼りに朝日町側から接近を試みた。しかし、途中で道が分からなくなり、時間も十分には無かったため撤退。
二度目は9年前の8月末。朝日町側のアプローチは道が悪いことがわかり、小清川(こせいがわ)が月布川(つきぬのがわ)に合流する地点付近からのルート図も持参してのトライだったが、この時は、道の真ん中に高く伸びた夏草が道路の一部を隠し、大きな石が潜んでいても見えない。それでも道程の半分程まで進んでみたのだが、状況は一層悪くなるばかりだったので、結局引き返した。
三度目の今回は、前回の轍を踏まぬよう、草丈が伸びる前の訪問である。延々と狭い未舗装路が続くなか、路面状況を目で確認しながら自転車並みの速度で進み、地上高の低い普通の車だったが、腹を擦ることもなく、なんとか大杉に達することが出来た。
大杉は田植え前の水田の縁に立っていた。縦にも横にも大きく枝を広げ、こんもりと大きな樹冠を戴いている。
人の居なくなった村を今も守り続けているように思え、その姿は神々しくも見えた。
会うのを諦めないでよかった。
近くに人の姿は見えなかったが、大杉に至る道の脇に置かれたモーターバイクを何台か見た。山菜採りの人が乗ってきたのだろう。
離村した人のバイクも混じっていたのだろうか。 |
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