ページタイトル:楠町のクスノキ 当サイトのシンボル

画像:楠町のクスノキA

 ↑最大と思しきクスノキ


 ↓これは別のクスノキ
画像:楠町のクスノキB
名称 楠町のクスノキ (くすのきまちのくすのき)
名称の典拠 なし(注1)
樹種 クスノキ
樹高 29mほか(注2)
目通り幹囲 6.0mほか(注2)
推定樹齢 350年(注3)
所在地の地名 山口県岩国市楠町1丁目
 〃 3次メッシュコード 5132−11−86
 〃 緯度・経度 北緯34度09分28.5秒
           東経132度12分12.2秒(注4)
山口県指定天然記念物(1980年4月11日指定)(注1)
撮影年月日 2017年3月28日

注1)指定当初の天然記念物指定名称は「岩国市楠町一丁目のクスノキ巨樹群及びムクノキ巨樹」。その後、平成16年(2004)9月の台風でムクノキが倒壊したため、平成26年(2004)にムクノキを指定解除、天然記念物としての名称も「岩国市楠町一丁目のクスノキ巨樹群」と、ムクノキが除かれた。なお、指定名称では楠町をクスノキチョウと読んでいるが、実際の町名はクスノキマチなので、私のサイトではそのように読ませてもらうことにする
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)案内板の記述より計算
注4)これは左上図のクスノキ(これが最大と思う)の位置





 錦川(にしきがわ)が作った三角州の頂部、その名も楠町1丁目に、クスノキ巨木が並木のように立ち並ぶ一角がある。
 クスノキが立つのは、町を囲む堤防道路沿い。環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)によれば、幹囲604cmを先頭に、5m台が5本、4m台が3本、3m台が6本あって、なかなか壮観である。
 ただ、幹囲の変化が連続的で、どれが最大なのか、はっきりとはわからない。三角州の最頂部、堤防道路が大きくカーブするところの外側に立つ個体(左上図)が最も大きいように思えたのだが、もしかしたら間違っているかも知れない。(実測してはいない)
 案内板によると、天然記念物指定を受けたのは、このうちの11本らしい。(大きい方から順に11本が選ばれたようだ)
 しかし、近くに立ってはいても、生長には個体差が出るものだ。たまたま大枝が折れたりすると、生長量で後れを取ることになる。上に記したように、大きさの変化は連続的である。今はもう、どれとどれが天然記念物で、どれがそうでないのかがよくわからない。15本すべてを指定すればよかったのに、なぜ4本を除外したのだろうか。
 ここにクスノキが立つことになった経緯については二説あるようだ。
 その一つ。当時の岩国領主吉川広正(きっかわひろまさ)が、自身の隠居後の別邸を中津(現楠町1丁目)に作ることを決め、万治3年(1660)、土手の石垣工事に着手。新邸完成は寛文元年(1661)。楠が植えられたのは、堤防改修の時か、その後間もない頃。
 もう一つ。延宝4年(1676)に中津の庄屋が植えた。
(2015年4月に山口県教育委員会と岩国市教育委員会が連名で設置した案内板による)
 案内板の書きぶりでは、堤防改修を機に植えられたとい考えを支持しているように読めるが いずれの説が正しいにしても、楠の樹齢は350年前後ということになる。
 それらが傾きもせずここに立っているということは、それ以後、堤防を越えるような大洪水に見舞われることはなかったということなのだろうと思われる。
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