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名称 栗崎の天神樟 (くりざきのてんじんくす)
名称の典拠 現地の案内板(注1)
樹種 クスノキ
樹高 27m(注2)
目通り幹囲 12.3m(注2)
推定樹齢 400年以上(注3)
所在地の地名 熊本県宇土市栗崎町
〃 3次メッシュコード 4930−05−02
〃 緯度・経度 北緯32度40分21秒
東経130度39分13秒
熊本県指定天然記念物(1969年3月20日指定)
撮影年月日 2011年8月7日
注1)1988年3月に熊本県教育委員会が設置
注2)環境省巨樹データベース(2000年フォローアップ調査)による
注3)上記案内板による
私の巨樹探訪旅行では、いっぱしの巨木ばかりを選んで訪ねているつもりなのだが、そんななかでも、ひと目見た途端、金縛りに遭ったように、動くことかなわず、声も出ないような木に出会うことがある。このクスノキも、そんな巨木のひとつである。
それは私だけのことでもなさそうだ。
ここは菅原神社とされており、昭文社の県別マップル熊本県版にも「天満宮」として表示されているけれども、社殿は存在しない。このクスノキそのものが当地の氏神様であり、神社なのだ。「天神樟」の名は、天神様、つまり菅原道真公を祀る神社境内のクスノキということではなく、天神様の化身の一つだということを意味している。
これだけ強いインパクトがあれば、そんなことがあっても不思議ではない。
案内板によれば、当地では戦前まで、毎年12月5日に「火焚き祭」が行われていた。このクスノキの前に、薪をうずたかく積み上げ、火を点ける。噴き上がる炎は、大枝に届くほどだったという。
勇壮な祭だったとは思うが、巨木ファンとしては、実施されなくなったことを喜びたい。
クスノキは地上2.5mの高さで大きく2幹に分かれ、大きな樹冠を戴いている。まさに、「一木で森を為す」勢いである。
宇土半島の巨樹たちのなかでは、もっとも見応えがあるように思われる。 |
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